【2007年07月号】トゥルー・セルフ(真我)を、すべての中心に置く。ミッチェル・メイさんのお話の「間」が語るもの。

書籍の収録のために、まる二日ほどご一緒したときも、今回の来日ワークショップのときも感じたのが、ミッチェル・メイさんのチョー、ゆーっくりしたー、はなしーかたー・・・だった。彼はなにか質問しても、ワンテンポ、間をおいて、しかる後、ゆっくりと答えだす。ミッチェルさんの、今回の日本初(サクセス・モデルは世界初)ワークショップの彼の根本提言は「トゥルー・セルフから行動しようよ」なのだが、土曜日の「ヒーリング・モデル」のワークショップのなかで、とても印象的なことをおっしゃっていた。週末を彼とめっちり一緒に過ごした人間として、ひとつだけ彼の、役立つコンテンツを言え、と言われたら私はこれだ。

『トゥルー・セルフは、常に「自由」でいなければならない』。

どういうコンテキストでこの言葉をおっしゃったかというと、ヒーリングが起こるときの大切な心的態度として、おっしゃっている。しかしこれはヒーリングの局面に限らず、ビジネスの局面でも、家族とのコミュニケーションでも、あなたがどこでなにをしていようとも、常に使える『極めて大切な』(ミッチェル言)プリンシプル(原理・原則)なのだ。わかりにくい部分もあるので解説すると、私たちは知らず知らずのうちに、真我に(ハイアーセルフでも、スピリットでも、お好きな呼び名でどうぞ)、表面意識の論理的な推論として、常に「ある方向性」を与えていることが多いのだ。たとえば、なんでもいいんだけれど、ご主人との離婚問題で悩んでいたとする。そうすると、今後の経済のことや裁判になったらどう行動するべきかなど、その問題の「近くにだけ」意識をフォーカスして、その問題をクリアしようとする。それはそれで大事だが、真我はそうは考えない(そもそも、真我が考えたりしないわけだが・・・)。真我は神話のトリック・スターみたいなやつで、突拍子もないことを言う。たとえば離婚騒動の真っ只中に、『森に行こうよ』などと、あなたに言うかもしれない。ところがあなたが、裁判と経済だけにフォーカスして「ゆるさ」(ハンドルのあそび)を真我に与えていないと、『も、も、もり・・・・うー・・・』ということになっちまって、この超絶提案が聞こえてこないのだ。離婚の真っ最中に、森に行く、というのがいいんだ。それがなぜいいかは、真我君提案を実行してみなけりゃわからない。広葉樹林の森に入ると、心がほどけてくるかもしれないじゃないか。そういうのが、トゥルー・セルフを常に自由にさせておく、ということの意味だろう。(使えそうでしょう?)

日曜日は1日、サクセル・モデルで、ビジネスのスピリチュアリティについて語っていただいた。彼がもっとも大切にしている11個の(スタッフやお客さまには13個とか10個とかいう意見もあったが、ここでは私のメモを元に語ります)。(各※以下は喜多見の勝手な解説)

[1]すべての局面で「正直」であれ。

(※ビジネス活動の全局面でお客さん、取引先、スタッフにウソついちゃダメよ)

[2]すべての局面でフェア(公平)であれ。

(※たとえば力関係で不当にねぎったりすな・・・)

[3]ビジネスは常に学びである。常に心をオープンに。

(※なにが起こっても「ほれ、そろそろこれを学ばんかい」というメッセージであり、それ以上でもそれ以下でもない)

[4]ビジネスは社会貢献である。

(※経営者やスタッフは、この事業をすると誰にどんな役に立つのか、考えてるよねー?)

[5]ビジネスで出会うすべてのひとのなかに真我を見よ。

(※ビジネスは理屈じゃなくて、あなたの内側のスピリチュアリティが、どうしようもなく表現を求めて社会に向かって表現されるもの。じゃによって、ビジネス活動=スピリチュアル活動になる)

[6]まわりのひとのベストを引き出すことで、自分のなかのベストを表現せよ。

(※一緒に働いているひとや、お客さまのなかに、本人も気づいていないような才能や美しさを見いだして伝えると、自分もキラキラ輝ける)

[7]変化に対して常に柔軟であれ。

(※表面意識で、「これはこういう意味」と決めてかかったらアカン。全方位の可能性を常に持つのだ)

[8]失敗や自分を笑え。

(※できるやつは常にひとを笑かしている。絶体絶命に笑え)

[9]長期のビジョンも明確に持ち、かつ今現在の詳細も把握しており、その両方を行ったり来たりせよ。

(※現状の見たくない部分も眼見開いてしっかり見、かつ何年後の未来はあそこでこうしている自分や私たちを明確に見る。どっちゃも得意やねん状態)

[10]自己を律せよ。

(※律せよ、の部分の原文は Self Discipline。自分の規律・モノサシを自分でもって、それにのっとって行動すること。たとえば、やりたくないことであっても、今必要なら笑いながら誰より先んじてやる。本来の価値以上の値段で製品を売ったりしたら、神さまに『あんたのディシプリンは、いったい、なんなのお?』と言われる・・・)

[11または番外]すべて実践せよ。

(※言ってるだけなら誰でもできる。実際のビジネスで、個人生活で、やってみなはれ。実践することだけに意義がありまんねんで・・・)

喜多見 龍一


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