【1998年1月号】『破壊』と『再生』の神は私たち自身である。

喜多見 龍一の読むワークショップ
1998年 1月号

『破壊』と『再生』の神は私たち自身である。

ますます「世界を高速ドライブする」という意図が深まる98年。

私たち一人の人間をひとつのニューロンだと思ってください。そして物理的な線はつながっていないが、私たち人間がネットワークを組んでいて、地球という別生命場上に広く分布することでそれが、あたかもひとつの「脳」のようになっていると思っておくれなまし。それで肌の色とか金持ちとか貧乏人とかいろいろいるんだけど、それらがひとつの巨大なニューロン・ネットワークとして「あることを考え、感じ取り、同意する」と思ってみなせえ(江戸っ子!)。その「脳」の機能のひとつに「世界の定義を変え、それを破壊し、再構築する」という機能がある。たとえば「銀行はつぶれない」という世界観(定義)は、それに対応した世界を生み出すが、「銀行もつぶれる」という世界観はまた、その通りの世界を創り出す。それはなんというか、この3次元の世界そのものが、4次元(妖しくて好きだな、この言葉)の世界の上に乗っているからだ。要は、この世界はその「脳」が育んでいる夢である。

「現し世」とは「映し世」であり、リフレクトの関係性をよく表している(すごいぞ、古日本人!)。一般ピープルは、まず世界があって、それが「世界はこうだという定義」を生み出す、と思っているが、実際は逆だ。「定義が世界を生み出す」のだ。つまり世界ではじめて「定義を変える」人が、一番えらい!

こういう人がいるから、世界は沈滞することなく、進展できる。

三島由紀夫は「世界は革命とそれに対する反革命で進展していく」と言ったが、「世界は定義と、その結果に対する再定義で進展していく」と言うことができるのだ。98年はこのスピードが「脳」(神、私たち)の合意のもと、高速化される。固定的なものはひとつとして存在しない。

  喜多見 龍一


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