【1998年9月号】ひとり悩む前に、情報にアクセス。「癖」と「化学物質」


1998年 9月号

ひとり悩む前に、情報にアクセス。「癖」と「化学物質」

今号は「リクエスト」が来た。この方は自分の悩みが適切な本を読むことで、だいぶ楽になったので情報源を載せてと。たとえば手を何度も何時間も洗ったり(その他にも千差万別)する「強迫性障害(OCD)」で、本人も悩むが、その子の母親が自分の育て方に原因があったのではと思い込んで悩むなど、最近はトラウマなどの心理的事柄がポピュラーになったのが逆に作用し、心理面の原因探しが行きがちだが、ケミカルな反応というケースもある。
OCDの場合は脳内神経伝達物質セロトニンの調節障害が原因のひとつとしていわれている。こうしたとき「最新の適切な情報」に出会えるかどうかで、悩む時間がかなり違う。インターネット環境があって英語が分かるとなおいい(米国で情報検索するとザクザク状態!)。
OCDは「行動療法」(行動を変えることによって”認識”を変える、またはその逆。例えば避けていることにわざと直面する。強迫行動までの時間を少しずつ長くする等)+「薬物投与(プロザック等SSRI。※プロザックは米国FDA認可済。厚生省認可はまだ。副作用は比較的軽いという話も)」で75%が治療可能という(米国臨床データ)。また最近TVでも放映された「多動性障害・注意力障害(ADHD・ADD)」は、落ち着きなく動き回る等の症状。同じくセロトニン調節障害等の原因がいわれているが、これも「行動療法や認識療法、友達・家族などの対応変更」+「薬物投与(リタリン等※依存性・食欲不振・眠くなるなどの副作用あり。米国FDA認可済。厚生省はまだ)」などの療法が有効。これについての本は日本では今の所一冊だけ「落ち着きのない子どもたち---多動症候群への理解と対応」(鈴木出版)。前述OCDには「やっかいで病的な癖を治す」(草思社)と、「手を洗うのがやめられない−強迫性障害−」(晶文社)。次号へ続く
  喜多見 龍一


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