【2000年5月号】千年に一回の「共同幻想」。それは因果法則をも逆転する。


2000年 1月号

千年に一回の「共同幻想」。
それは因果法則をも逆転する。


2千年である。2千年を迎えて良かったのは英単語をひとつ覚えたことか(ミレニアム)。時の流れをメジャーすることで生まれる共同幻想には、かなり強いものがあって、時計が12時を指しているのを見た途端、 腹がへる。Y2K第一陣は、大過なく終ったのかもしれないが、回教徒だって衛星放送見てるかもしんないし、この2千年共同幻想は、実にさまざまなものをもたらす。まず、新年にはかならず起こる「新たな誓い」の、千年に一度の強烈なやつ。今年こそ煙草やめるぞの巨大バージョ ン。

次に、世界がみんなの共同幻想の上に、本当に時代が大転換を始めるという、本来、本末転倒・因果逆転なことが起こる。単なる記号だったものが世界を逆規定していく。3千年から2千年を回顧すると、本当にそうなってしまっている(はず)。たとえばコンピューター・ネットワーク。日本では今年、インターネット・ビッグバン。臨界点を越えて爆発的に広がる。回線インフラが立ち上がるのが契機。すごいでえ、これ。もうみんな、そう思ってますから、ますます共同幻想は強化されますね。ハード進化の加速度も圧倒的で、3カ月経つとマシンは骨董品として価値が出る。メモリー拡大と速度の等比級数的進化は、いままで精神世界の人々が最後の牙城としてきた「心の領域」までも席巻する。たとえば「感情」。1と0で感情を表記することあたわずと、たかをくくっていたのに、なんだよお。膨大な量の計算が瞬時であれば、ほほうここまできちゃうのね、という時代がきっと来る。そうした時代に人間に残された最後のサンクチャリはどのドメインか(英語苦手な人、ゴメン)。コンピュータにはオナラができないとか、くだらないしなあ。自然科学は、模倣と法則の発見だから、基本的にはなんでもできちゃう。ひたすらムダなことするしかないかなあ。山下清ちゃんかなあ。非、合目的な。やっぱ人生を芸術にするしかないか。あるいは突然変移とか。ある日突然人格が変っちゃうの。友達にはしたくないけど。

それとこんな人もでるだろうな。会社辞めちゃって、自宅に回線つなぎっぱなしにして株を3分ごとに売り買いしてるなんて奴。こういう人には、神様の天罰が下(らないかもしんないけど)ります。もうなんていうか、肉体が用をなさない。人間関係もなんもあったもんじゃない。目は肥大化し、頭は大きくなり、手足は細り。それじゃエイリアンじゃな いか。なにかが間違ってくる可能性を大きく秘めた世紀、それが21世紀である。

  喜多見 龍一


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