【アラン・ドラン】DON'T HOLD YOUR BREATH

以下は一流誌「The evening standard」に掲載されたアランの記事です。「The evening standard」はロンドンで最も読者数の多い新聞です。

DON'T HOLD YOUR BREATH

ニアパル・ダリウォルの人生を変えた新しい呼吸法を学ぶ
―彼は今、これまでより元気に溢れています。そして禁煙に成功し、子供のころから飲んできた喘息の薬を捨て去ることができたのです。

(by ニアパル・ダリウォル)

BREATHING

呼吸を当然の事とは、私は考えていません。私は幼少期から喘息持ちで、30代になるまでは、特に風邪をひいたり、胸部に感染した時などには、喘息症状が発症する傾向がありました。最後に、私が喘息を発症したのは、ほんの5年前のことです。いつでも吸入器は頻繁に使うため、手放すことができませんでした。

健康な呼吸の大切さは、ずっと知っており、気にはなっていましたが、昨年度トランスフォーメーショナル・ブレスとして知られている、奇跡的なエクササイズを始めるまで、自分がどんな呼吸をしているか、学ぶために1歩足を踏み出すことは一度もありませんでした。そして現在、私は吸入器は一度も使っていませんし、また冬場、頻繁にあった胸部に症状が現れる風邪で苦しむこともなくなりました。私は長年続けてきた喫煙も辞めました(喘息の持病を持つものとしては、本当に狂気じみた習慣なのですが)。私は随分健康的にもなったし、定期的にジョギングもしています。また、落ち着きもあり、ずっとくつろいでいます。

私の呼吸パターンは、肺を酸素でいっぱいに満たし、深くなりました。結果的に、疲労感も少なく、イライラすることも減りました。私は、不定期に襲ってくるコントロール出来ない不安感に、心がざわつくことがなくなったため、現在は瞑想も出来るようになりました。

全ての始まりは、Kensal RiseにあるAimee Hartleyのサポートを受けている、スペシャル・ヨガ・センターで、トランスフォーメーショナル・ブレスのファシリテーターを勤める、アラン・ドランのところを訪問することから始まりました。つやのある、若々しい40代のアランは、このエクササイズを6年以上前から始めました。彼はサウジアラビアで、車はポルシェを運転し、広報会社で活躍していましたが、ある日、開放的に呼吸をするようになると、ずっとリラックスし、本来の自分を感じるようになりました。そして再度トレーニングを受けるために、持っていた仕事も車も手放し、ファシリテーターとしての路を歩き出しました。

アランはこう話します。
「我々は普段の生活で、呼吸系の25%しか平均的には使っておらず、時にはそれ以下の時もあります。これは、私達の呼吸運動を通じて、我々はエネルギーの殆どを得ており、また、解毒作用のほぼ70%もしている事を配慮した時、考えさせられる事実です。」
明らかに多くの人々が、呼吸が浅く、身体の上半身だけを使った呼吸であるために、上半身の緊張と疲労を引き起こします。

アランは、私の呼吸のリズムが、クイーンのアンセム『ウィー・ウィル・ロック・ユー』に合わせ、腹部まで、さらにまるで骨盤まで奥深く、吸った空気を到達させるように誘導しました。すなわち、力強く2回空気を吸い込み、1回早くリラックスした状態で吐きだします。そして、目一杯吸い込んだ時に、無理やり吐きだすことなく、瞬間的に自然に空気を吐き出します。

アランが、私の胴体の緊張と抑圧がかかっている部位―腹部、みぞおち、そけい部、喉元に彼の指をもっていき、指圧を加えることで、私の呼吸は、リズム感よく深い呼吸が出来るようになりました。時として、この圧をかける手法は、まるでボトルを振ったシャンペンを開ける時のような、格別な解放感をもたらすことがあります。そしてその瞬間、私の呼吸は爆発的に力強く変化します。私の身体は、風船のように膨らみ、解放感と自由が私の中を満たし出します。

最初のセッションで、瞬時に起こった効果は、劇的なものでした。私はそれ以来、1日10本吸うタバコを完全に断つことができました。リフレッシュし、そしてエネルギーで満たされており、その日の午後帰宅したら、数年間一度もしたことがない、1時間爽快なジョギングに行こうとしている自分に気付きました。肺活量が増加したことにより、まるで私がジョギングを習慣的に行っている人であるかのように、走ることが全く容易に感じました。それからジョギングは継続しており、体重も減り、結果的にはとても健康的に感じるようになりました。

私はこれまで、アランのセッションを6回以上受け、自宅では15〜20分間ほぼ毎日エクササイズを自分で行っています。今、私は自分の呼吸と、肺の状態に気付きを持っているので、これは、以前は愉しむことができた喫煙に対して、敏感に反応し、吐き気を感じるようになりました。
また、私が得意ではない人や物事に直面しているストレスの多い状況でも、深い呼吸をすることで、少し心が満たされた状態であるため落ち着くことができます。

指導者によって誘導が必要な、トランスフォーメーショナル・ブレスは、ストレスの多いロンドンの人々にとても人気が出てきました。

(中略)

ラクな呼吸の3ステップ

  • 背筋を伸ばし、仰向けに寝転びます。そして吸う時に、空気で腹部を満たし、そして肺の下層も深くけん引します。空気を吐きだす時、風船がしぼむように腹部を凹ませます。これを数回繰り返し、なめらかで、リラックスした、無理のない呼吸を行います。
  • ステップ1で行ったように、腹部へ空気を送り込む呼吸を行い、そして肋骨が横へ広がるように、肺の中央部まで空気を送り込みます。吐きだします。これを繰り返します。
  • ステップ1とステップ2と進め、そして更に、鎖骨部分や胸部上層にまで、吸い込む空気が入るようにします。吐きだします。これを繰り返します。この3つのステップを組み合わせて、1つの連続的な流れをつくります。おそらく10〜15分必要でしょう。