【アニー・ボッシンハム】ロングインタビュー 「感情を否定することは、リアルなものを否定することです」

アニー・ボッシンハム ロングインタビュー「感情を否定することは、リアルなものを否定することです」1dayワークショップシリーズ「アルクトゥリアン・ヒーリングライト」が回を重ねるごとに口コミで参加者が増え続け、一躍人気ワークショップとなったアニーさん。ワークショップでも人気のテーマである「感情」そして「パラダイムシフト」についてお話を伺いました。

すべての感情を敬う必要がある

スタッフ
1dayワークショップシリーズの中でも、エモーショナルヒーリングが大人気です。たくさんの人が、自分自身の感情とどう向かい合って行けばいいのか、についてとても関心を持っています。アニーさんの個人セッションも、感情ヒーリングにフォーカスされていますよね。感情にまつわることで、日本人に特有のことはありますか?
アニー

 アメリカ人に比べて日本人のほうが、感情を表現することをより恐れていますね。自分の感情を表現することに関して沢山のジャッジメント、判断があります。その結果、自分の中で分離が起きています。
 実は感情と言うのは、この物質界と言う幻想の中で、唯一リアルなものなんです。この物質界の他の全てものが幻想なんです。ですから、感情を否定すると言うことは、リアルなものを否定すると言うことです。
 
  その原因の一つが、今まで私たちが生きて来た、歪んだ男性支配主義のパラダイムです。そのパラダイムでは、考えなさい、感じてはいけないと教えられて来ました。ですから、脳内の神経回路のパターンも常に感情を否定すると言うものだったんですね。
  しかし、感情は現実です。リアルなものです。と言うことは、表現しなかったからと言って、それが消えた訳じゃありません。リアルなものは決して死なないからです。すると感情は無意識の中へと押し込まれてしまいます。 結局私たちはその感情の責任を取ることになるんですね。
 多くの場合、残念ながら身体の不調とか病気とか、そして時には悲劇的な出来事を通じてです。

 そして、じゃあ何故、感情と向き合うことが今大切なのかといったら、新しいパラダイムは感情を柔軟にする、感情を流動的にするというものだからです。感情というのはメッセンジャーなんですね。私たちが誰であるか伝えてくれます。
 そして私たちのブロックがどこにあるか、それを教えてくれるし、感情はより愛の方へと私たちを深く連れて行ってくれます。ですから、全ての感情を敬う必要がありますね。時には私たちを制約すると思える感情でも。
 そのような感情を判断したり否定したりせずに、再び責任を持って感情と付き合う、感情と協力し合うと言う生き方が必要です。そうすれば私たちは、幸せとか喜びとか満足とか愛といったより拡大的な感情の中で生きられるようになります。
 
 ですから、最終的には愛と喜びしか体験しないような、そう言う自分になるのが目的じゃないんですね。ずーっとその感情を保ちたいと言う人は、本当の自分を否定しているということです。人間はもっと複雑な存在だからです。そういう人は、自分の本質の一部を否定しています。

自分をジャッジせずに、制約的な感情から自由になる

スタッフ
ネガティブな感情、怒りとか、悲しみといった感情を否定してはいけない、その感情を認めてあげることが大事だということはよくわかります。
ですが、それを「表現する」ということについていつも迷いがあります。
アニー

これもやはり感情の責任を取ることの一環です。人はよくこの怒りをジャッジしてしまいます。何故かと言うと、多くの場合、その状況と全く関係のない怒りを表現している人が多くいるからです。
 そういう場合の怒りというのは、その時の出来事にしては大袈裟すぎるような、肥大した怒りなんですね。そういう人が表現する怒りは、ずーっと抑圧していて、そして物凄い量になっちゃった、そうして溜まった怒りの放出なのです。
 でも、クリーンな怒りというものもあります。つまり、その瞬間に表現すればもうそれで終わり、という種類のものです。それは他の感情となんら変わりがありません。でも長年否定して来た怒りを全くそぐわない状況で表現してしまう人、そういう場合は、怒りで誰かを罰したり傷付けたり批難しようとしている訳です。クリーンな怒りを経験している人は余りいないでしょうね。

スタッフ
クリーンな怒り。あんまりピンと来ないのですが。
アニー

その瞬間感じた怒りですね。その瞬間に腹が立って、ぱっと表現したらもうそれで終わりです。先に進めます。抑圧している感情を持っている人は、大勢いますね。
 LUMAが教えているようなテクニックの中には、それを責任を持って意識的に表現すると言う方法もいっぱいあります。
 自分が怒りを持ってる、あるいは苦痛を持っている場所に行って、それを感じながら、ちゃんと責任ある方法でそれを表現するテクニックがあります。人に当たったり、相応しくない状況で放出する代わりにそうやればいいんです。
 
 今の時代、何故そんなに感情を見ることが、感情に意識的に責任を取ることが必要かというと、今のエネルギーのせいで、それがもう当然無理やりあなたの中で浮上させられて来るからです。意識して責任を持っていないとそれが出て来て、そしてそのせいで凄く辛いです。
 人生の中で色んな苦痛や苦闘や不調和が起きてしまいます。そうやって浮上してきたものをまた抑圧して、そしてそれがまた浮上して抑圧する、そうすると内部の葛藤が起きちゃうんですね。

 あなたの持っている深い苦痛とか怒りの塊、そういったものはワンネスの中に持っていくことはできません。これからは共振、あるいはあなたの波動が大事になって来ます。そして今言ったような、塊となっている怒りや苦痛は、密度の濃いエナジーなんですね。重いエナジーですから、ジャッジしたり判断したりせずに、ただそれを自由にすることです。自分をジャッジせずに、制約的な感情から自由になる。そして過去から自由になるということです。そこが今人々がもがいているところですね。

スタッフ
どのようにして自由になればいいのですか?
アニー

昔のパラダイムは、直線的なプロセスであり、原因と結果の世界であり、過去を見ていました。私は過去の産物であると。でもそれも思い込みです。実は今、未来が今と言う瞬間を作り出しているんです。でも、自分が過去の産物だと思えばそう言う未来を放出しているんであって、その未来があなたに返って来るでしょう。
 ですから、凄く大事なのは、人々がこれからの自分にフォーカスすることですね。新しいパラダイムは、未来に目を向けると言うものです。過去は否定しません。しかし、未来を見ます。ですから何かから自由になるんじゃなくて、何かに向かって自由になると。自由になって何かに向かうということです。

責任ある方法で感情をプロセスする

スタッフ
時々ほんのつまらないことで怒りをぶわーって爆発させる人がいて、余りにもつまらないことなので何故この人がこんなに怒るのかがわからない、ということがあります。
アニー

それまでの怒りをちゃんとプロセスしてないからです。

スタッフ
大体そこで起きてることに対して怒っている訳では本当はなくて、自分でもわからないんですよね。
アニー

蓄積されてきた怒りをそこで放出してしまうんです。だからみな怒りが怖くなっちゃうんです。
怒りをプロセスするには、まずそれに声を与えることです。それを一人で表現したり叫んだり、紙に書いてもいいですね。それが責任ある方法です。そうやってなんらかの表現をしてください。責任ある形で表現するんです。

スタッフ
責任ある形で表現ね。昔は布団叩きで布団叩いたりするセミナーがあったんですけど(笑)
アニー

その方が気持ちいいです。スッキリしますよね。ただ毎回ヒーリングされるかどうかは疑問ですが(笑)

スタッフ
私は昔から人前で我を忘れて怒ったり、泣いたりすることに凄く抵抗があるんです。そういう姿を見ると、例えばどんな悲劇に見舞われた人でも、もう我を忘れてわーって泣いている人を見ると、凄い嫌悪感を感じちゃうんです。
アニー

ジャッジしているんですね。彼らを。もっと自分をコントロールしなさい。と。

スタッフ
ええ、そう思っちゃうんです。で、どっから来てるのかなって探っていくと…
アニー

あなたにとってそれは怖いことなんですね。だから瞬時に判断するんです。
判断すれば、そこから自分を切り離すことができます。だから人はジャッジするんですね。そこから自分を切り離すために。ですから、その人前で感情を見せることに関する思い込み、信念があります。日本は長い間そうだったんじゃないんですか? 空港でハグしない人が結構いましたね。今までも。いやいやそう言うことはプライベートでやることだ。と。人前で愛を表現してはいけない、と。

スタッフ
ポジティブな感情はまだ表現しやすいんです。でもネガティブな感情を表現して、しかもそれをコントロールを忘れて、わーって取り乱すようなことに対する凄い恐怖と嫌悪感があるんです。
アニー

我を忘れるような表現をしている人は感情をプロセスしていない。その肥大したものを見ているわけですよね。事前に感情をプロセスしていないとコントロールできないんです。
でも、そういうものは全部メッセージですね。ワークショップでも使用する、感情の各段階という図があるんですが、その中に「制約的な感情」というカテゴリがあって、その制約的な感情の中でも、一番きついものが「希望のなさ」、あるいは「絶望」と言う感情なんです。 一番辛い感情は、希望を失うこと、絶望すること。絶望してるよりは、憤っている方が、怒っている方がまだいいんですね。
 
 ですから、それは非常に内面的なものですね。 ただ、人は確かにこっちの感情は他の感情よりもいい、って言ったりしますね。人は感情をジャッジして、例えばその傷付いた気持ちとか怒りとか裏切られた気持ち、そう言ったものを感じたがりません。でもそういった感情をちゃんと感じることでそれを理解して癒しが起きるんですね。またトラウマがあった場合は、その時の感情をきちんと感じることで癒しが起きます。例えば、大切な人が亡くなったら、一番いいことは、なるべくその辛い感情の中に深く入っていくことです。その感情を長く否定すれば否定るするほど、あなたは長くその人の死を嘆くことになります。もしかして一生そうなるかもしれません。
でもそのような辛い感情に本当に深く入ることができれば、一年か二年かで自由になって、もちろんその人のことを忘れる訳じゃないですけど、でも本当の意味で自由になることができるんです。

パラダイムシフトは、あなたの内側で起こり続けている

スタッフ
1dayワークシリーズの中では、新次元移行ワークも人気ですね。2012年以降もパラダイムシフトは起こり続けると考えてよいのでしょうか?
アニー

パラダイムシフトとは続いて行くプロセスです。少なくとも、新しい世界を生み出すと言うことに関しては、最低でもあと6年ぐらいはかかると思います。
 赤ちゃんも生まれた後は、成長の痛みがあります。ですから地球にとっては、これは何年もかかる継続的なプロセスだと言えます。
今生きているあらゆる人々は、新しい人間の創造を目撃するために来ています。これからの時代は夢を見ること、そしてビジョンを見ることが大事になっていきます。 
 そしてまた、自分ひとりが、世界にどれくらい大きな影響を与えているか理解し、意識的に選択をしていくことです。今言ったようなことが、新しい世界がどれだけ速く訪れるかに関係してきます。
 
 このパラダイムシフトは、あなたに対して勝手に起きてることじゃないんです。それはあなたの中から起こっていることなんです。あなたはどんなパラダイムを内面で作り出したいのですか?どのようにして、自分の信念や態度を変えるのでしょう?どんな、思考やフィーリングを持っていますか?そして、人生のどこにフォーカスするんでしょう?
 過去を振り返ってそんな自分を正すことにフォーカスするんでしょうか。あるいは、未来を見てこれからの自分を見るんでしょうか。
 この世界で起きていることも非常にワクワクすることですが、あなたの内面で起きていることも同様にワクワクすることなんです!

 あなたの世界は、本当に自分の選択や決断に基づいている、と言うことがもっとはっきりとわかるようになるでしょう。今起きてるのは意識的な意識の進化なんですね。あなたは自分の感情を見て、そしてまた自分がどんな決断、どんな選択をしているかちゃんと見直す必要があります。

 真のエンパワーメント、つまり、真に力強くなるということは、どれだけ責任を取るつもりになれるか、ということです。自分の現実にあなたが責任を取れば取るほど、より責任を取るためのものを受け取るでしょう。これはポジティブな意味です。
 例えばもっと豊かになりたい、もっと成功したいと言う方がいます。もっとお金が欲しい。でもそういう人は、往々にしてその責任は取りたくないんですね、あんまり。お金が増えればもう十分だから、責任を取る必要はないんだって思う人もいます。でも、お金持ちで成功している人は、お金や成功に責任を取らなきゃいけないんです。そして、彼らはその責任を取る気持ちも意欲も持っているんですね。それも新しいパラダイムの一部です。
 
 古いパラダイムでは、責任を取らなきゃいけないと思ってました。「ああ、上司に呼ばれているからきっと何かの責任を取らされるんだ」と思っちゃうんですね。あるいは、子供の時の古いプログラムで、「あなたがやったの?責任を取りなさい」と言われるような気がしちゃいます。ですから、責任と言う言葉に、非常にネガティブな意味がいっぱいくっついています。
 しかし、ワンネスに入っていくと、責任と言うのは実は贈り物であることに気付きます。ですから、私たちが責任を取る意欲があればあるほど、より責任を取るべきもの、取るためのものがいっぱい増えてきます。それはとても素晴らしい方法で増えていきます。
今お話ししたことは、このパラダイムシフトにおけるよりリアルな側面です。つまりそれは、態度が変わる、思い込みや信念体系が変わると言うことです。文字通り新しい人類が、新しい種類の人間が生まれる訳です。今そう言う人間が作られて出現しています。

夢の世界、平凡な世界、悪夢の世界

アニー

そして今、地球上の全ての人々が変化しつつあります。そこで問題は、あなたはこの変化を意識するかしないかと言うことですね。何故なら、この世界にはまだ三つの選択肢が残っています。夢の世界、平凡な世界、悪夢の世界、この三つの選択肢です。
 
 そして、今三つの領域にそれぞれ、人々が住んでいますね。そして悪夢のような世界に囚われている人は、夢の世界を生きている人を中々認識できません。そして、夢のような世界を持って生きている人は、他の全てが見えるんですね。平凡さを生きている人、そして悪夢を生きている人、全部見えます。

 つまり、夢を生きている人は、その全てを見るための観察するための、測定するための、道具を持っていると言うことです。でも、そう言う人はじゃあ残りの世界を見捨てなさい、ということではありません。それでも自分は、手を貸せる影響力を持っていると知ることです。そして、自分の思いやりや愛に突き動かされて生きて下さい。これが、新しく生まれようとしている人類です。これがワンネスなんですね。

 つまりあなたは、他の人の苦痛から決して切り離されてはいないと言うことです。そして、平凡な世界の恐ろしいところは、人が、他の人のことがどうでもよくなっちゃうと言うことですね。自分は無力だから何も変えられないと思ってしまいます。あるいは、生きていても仕方がない、何も変わらないと思ってしまいます。そうすると無関心になってしまう、人生に関わらないと言う危険性が出てきてます。平凡さはやがて、下向きの螺旋になって悪夢の方へと行ってしまいます。平凡さの波動をずっと維持することは不可能なんですね。でも、平凡さから、選択をして夢を見る方に行ってもいいんです。そして未来を見てどんなことが可能かそっちに目を向けてもいいんです。自分を癒して変わることですね。そうすれば、今出現しつつある現実、新しい現実を本当の意味で見ることができます。
 
 ですからもう一度言いますが、これは私たちに対して起きていることではなくて、私たちの中から起きていることです。もちろん今からこの新しいパラダイムを生きることもできます。もしあなたが、それがどんなものか、その新しいパラダイムの内容や枠組みについて理解すれば、今からでもあなたはそれを生きられます。他の人を待っている必要はありません。
 
 これはあなたの選択なんです。そして今、この意識的な意識の進化が起きて来て、そこでは選択が全てです。また、これは私たちがこの宇宙で与えられている自由意思とも関係しています。また、今地球上でこういうシフトが起きて来ているために、沢山のE.T.の友達たちが私たちを観察しています。
 また、見えない世界から手を貸してくれている存在も大勢います。でも、彼らがあなたを救ってくれると思っているんだとしたら、私は無力でひとりではできません、と言っているようなものです。そして長い間待つことになります。

私たちはいつも愛に手を伸ばし続けている

スタッフ
もともと宇宙は進化と喜びと愛の方向に向かって行くようにできている、と言いますが、それが自然なことと考えてよいのでしょうか?
アニー

はい、宇宙はクリエイティビティに基づいています。創造性に基づいて、宇宙は常に自らを新しく作り直しています。また、神、女神は常に成長し続けています。私たちも、神、女神の一部ですから、神、女神も常に成長して、常に上を目指して行きます。そして、神、女神は、常に外側に展開し、また内部崩壊を起こしています。それは永遠のプロセスなんですね。
 
 この地球、惑星地球での私たちの旅と言うのは、分離がテーマでした。それは自分を探求するために、自己探求のために分離を起こしました。私たちが分離の旅に出て、私たちが愛されていることを忘れた時、私たちはスピリチュアルな約束をしたんだと思います。ある日帰る、故郷に帰るという約束ですね。ワンネスにいつか帰ること。そして、正に今そうしているんです。でも、宇宙は非常にクリエイティブで常に拡大していますから、全く新しい方法でそれをやるんですね。私たちがなろうとしている新しい種類の人間になりますから、その時私たちが手に入れる深い愛、全く新しい次元の愛、これは全く新しいものになるでしょう。
 
 LUMAは昔、「私たちがまだ発見していない自分の中の激しい愛がある」と言いました。激しいまでの愛です。今までこの地球で、びっくりするほどの辛いこと、苦痛が起きましたが、それでも私たちはそこから立ち上がって更に愛そうとしました。私たちは、いつも愛に手を伸ばしているんですよ、いつもです。

(2012年12月収録)