【トリシア・カエタノ】インタビュー「世界的に活躍するトリシア・カエタノによる最高レベルのセラピスト養成講座」

トリシアさんは国際的に有名なセラピストであり、クライアントの人生に効果的で永続的な変化をもたらすパワフルな手法を使うことで有名で、コースはすぐに定員になってしまうほどです。
トリシアさんは「私たちは多次元的な存在である」として、様ざまなワークとの融合にもオープンであり、常にクライアント一人ひとりに対して誠実な姿勢を持っていらっしゃいます。
今回のインタビューでは、実際のセッションの場ではどんなことが起こるのか、セラピストとして知っておきたい貴重なお話をしていただきました。

セラピーでは過去世そのものより、問題の核にフォーカスする

■トリシアさんはこれまで300人を超える方に過去世退行を行ってきたそうですね。
セラピストを目指す方の参考のために、まずはセッションを行うセラピールームについて教えてください。

トリシア:
部屋はとにかく完全にきれいに清潔にしておきます。
クライアントと自分に対する敬意を表すためです。
今の部屋にはソファがあり、そこに毛布とクッションを置いています。
椅子はリクライニングのものを使っています。
自分用と通訳用の椅子を置いて、お花、そしてたまにキャンドルなども置くようにしています。
音楽などは流しません。

■セッション中の音楽は妨げになってしまうのでしょうか?

トリシア:
長期的なクライアントさんでその人が聴覚的な方だと分かっている場合には、音楽を使います。
たとえば教会の鐘の音を聞くとパニックしてしまうというような人がいたら、教会の鐘の音をテープに入れて持って来てもらうこともあります。
しかし、基本的に私はクライアントさんと1対1で向き合いワークをしていくので、何か別の物を使うことはありません。
セラピーのツールを用いてクライアントの方の問題の原因の中核を探ります。
過去世そのものを扱うというよりは、問題の原因となった核を癒すことに焦点を当てているのです。

■セッションではどんなケースがあるのか、よかったら実際のお話をお聞かせいただけますか?

トリシア:
父親に関する問題を抱えたある日本人女性の方がセッションに来た時のことです。
インナーチャイルドワークをしている間、彼女はとても緊張して固くなって椅子に座っていました。
私の質問に対して彼女が答えていくという形式だったのですが、質問をして数秒間の沈黙の後、突然「わーっ」と叫んでソファを叩き始めました。
それで私は、彼女にもう一度やるように言い、結局5〜6回同じことをやってもらいました。

■何が起こったのでしょう? 

トリシア:
怒りの解放です。
セッションを通して、それまでずっと抑圧したままで感じることができなかった怒りをだんだん感じられるようになってくるのです。
私はクライアントに「この怒りを解放するために何をする必要があるの」と尋ねます。
するとクライアントによっては「もしこの怒りを解放したら、あなたのオフィスを壊しかねない」と答えます。
そのような場合、「私はこのオフィスの中にあるどれにも全然執着していないからどうぞ好きなだけ壊してかまわない」と私は言うのです。
もちろん壊されたことなんてないのですが。
長期に渡る怒りを抑圧してきて、その怒りに気づき、解放しようと思うと自分がコントロールを失うのではないかという風にクライアントの方は思うわけです。
私はクライアントがどんな時でも、ずっと共にい続けます。
それと同じことを生徒の皆さんにも教えています。

■長年の怒りを解放すると、クライアントの方はどのように変化されるのでしょうか?

トリシア:
エネルギーが解放されて、顔や体全体が明るくなります。
そうした変化を見て、もうこの問題に関してのワークは終わったということが、はっきりとわかるのです。
コースでは、ワーク中に起こりうるクライアントさんの反応に対して、どんな対応をすればよいのかを実地の立場から教えていきます。
あとは、「分からない」「うーん」というあいまいな答えばかりで、抵抗しているクライアントの方にはどういう対応をすればいいかということも教えます。
自分の周りに境界線を作ることを覚えて、どんな抑圧されてきたものがそこで解放されても、自分が対応できる範囲でひとつずつ対処していくということを教えていきます。

クライアント一人ひとりに合わせたアプローチを学ぶ

■クライアントの方から予想外の反応が出たら戸惑うところですが、あらかじめ学んでいれば安心してセッションに臨めますね。

トリシア:
あるアメリカ人のセラピストで、過去世を体験するセッションを行う人がいました。
彼はクライアントがやって来ると、その人に想像上でエレベーターの中に入ってもらい、自分の人生の中で行くべき、その問題を解決すべきところへ行ってもらうというイメージワークのみを行っていました。
ある閉所恐怖症の私の友人が彼のセッションへ行ったのですが、彼は他に方法を知らなかったので彼女をエレベーターの中に入れてしまいました。
そして私の友人はパニックになってしまったのです。
こうしたことが起こらないように、私のコースでは実際のクライアントに合わせた様ざまな方法を教えています。
クライアントがとてもコントロールの強い人だったら、支配欲の強い人だったら、その人にはどういうアプローチをするのか。
また、とても恐怖を持っていつも怖がっているような人だったらどういうアプローチを使うか。
あるいは、注目が欲しいためにいつも感情的なドラマをつくり出してしまう人の場合だったらどういうアプローチがいいかという、その一人ひとりに合ったアプローチの仕方というのを取り上げていきます。

■なるほど。複数のアプローチ方法を知っておくことがセラピストとして大切なんですね。

トリシア:
もしまったく予期していなかったことがクライアントに起こった時、セラピストはどう対応するかと先ほどお話しましたよね。
あとひとつ付け加えたいのですが、その時にとても大切なことがあります。
ワークショップでは、生徒の皆さんに「常に自分の中心にいるように」とお伝えしています。
それは、クライアントがどんな問題を持ってやって来たとしても、その問題の中にセラピストが入っていくというのでなく、また自分自身の問題の中につかっているというものでもないのです。
クライアントの問題を解決している時というのは、セラピストもまた自分の中心を見つけてそこにいるということです。
もしセッション中にセラピスト自身がクライアントの問題につられて、自分の中心から離れてしまった時に中心に戻るための方法もコースでは教えています。

■セラピストが感情的になるのではなく、自分の中心にあってこそ、問題が解決されるとは興味深いです。

トリシア:
私のコースでは、まず肉体のこと、そしてエネルギーのこと、そしてそれらを守るためのいろいろな方法を教えていきます。
エネルギー的にも、自分の中心を常に保つことが大事なのです。
どのコースでも、生徒の皆さんにお伝えしていることがあります。
「自分自身の問題をまず解決しなさい、自分の問題を解決していないのなら他の人のその同じ問題を治すことはできない」と教えています。
「自分の問題を解決しない場合は他の人の問題を解決するようなことはしないでください」とも伝えています。

フルタイムでセラピーを始める人、他のセラピーと組み合わせる人もいます

■初級と上級、合わせて6日間の前世療法のコースを行われるそうですが、コースについて教えてください。

トリシア:
まず基本となるのがクライアントは多次元な存在であるというアプローチです。
そして、セラピー中に起こりうる、どんなことに対しても対応できるような手法やツールを教えます。
さらに、私が実際のセッションから学んだケーススタディーをお伝えしていきます。
プロのセラピストになりたくてワークショップを受けに来る人もいますが、中にはやはり自分自身のために体験してみたいという人もいらっしゃるので、それぞれが個人的な領域でワークできるように教えていきます。
それで、私がこれまで教えてきた生徒の中では、このコースで学んだことを生かしてフルタイムでセラピーをするだけで生活をしている人もいます。
コースではビジネスとして仕事を始めるためには、どんなセッティングや準備をしたらいいかということもお伝えしますので、セラピストを目指す方にもおすすめです。

■コースではセラピーを実地で行っていく上での倫理感などについても学べるそうですが。

トリシア:
そうです。セラピーを行う上で必要なセラピストの倫理観についても教えています。
具体的にどんなことかというと、たとえばセラピストの使うボディーランゲージに注意を払うということがあります。
変に性的に受け止められるようなことはしないように、あるいはまるで自分が親のような、女性だったら母親のような感じにとらえてしまったり、男性だったら父親のようにとらえてしまったりしないように気を付けるようにする必要があります。
またそれ以外でも、クライアントに「こうしなさい」と言ったり、何かを強制したりしているように聞こえないように気をつける必要があります。

■参加者にはどんな方が多いのでしょうか?

トリシア:
これまでチベットのお坊さんやビジネスマン、精神科医まで、いろいろなタイプの方たちにトレーニングをしてきました。
彼らがセラピストになると、自分の得意分野に合った要素をセラピーの中に取り入れるんですね。
ボディーワーカーの方もたくさん参加されます。
彼らの場合は、身体にワークしながらその人のエネルギーに働きかけていて、トラウマというのは身体の部位にずっと抑圧されていることがありますね。
ですので、ある部分をマッサージするとその時の記憶が出てくることもあります。
そうした時に、過去世やインナーチャイルドセラピーの方法を知っていると便利なんです。
もしレイキセラピストの人が過去世セラピストの資格も持った場合は、そのレイキの要素を入れることもありますし、例えば、針とか漢方などの場合だったらそういった分野の役に立つところをセラピーの中に持ってくるということをしています。
また、タッピングなど筋肉の中に残る記憶に働きかけるセラピーと合わせて学ばれるのもとても有効だと思います。

クライアントと共にあり、ただ寄り添っていく

■過去世療法と様ざまなヒーリングが組み合わさって、新しいセラピーの形になるというのはユニークで面白いですね。

トリシア:
そうですね。新しいセラピーであると同時にセラピスト独自のものだと言えます。
こういったセラピーの場において、白黒という絶対的に正しいものは存在しないと私は考えています。
というのも私たち人間はそもそも多次元的な存在ですから、いろいろな分野の要素を持っていて、セラピーとはクライアントというひとりの人間とダンスをするようなものだと思うのです。
たとえ過去世を知りたくてやってきたとしても、過去世だけではなくて、そこで必要であればインナーチャイルドを使ったり、ゲシュタルトセラピーの要素を持ってきたり、あるいは、ブリージング、ボディーワークなどを使うこともあります。
私は過去世療法を信じるべき対象として広げることには全く興味がなくて、やって来た人の問題を癒せるかということにフォーカスしています。
コースでは、クライアントさんといつも共にあって、ヒーリング・ダンスを一緒に踊るような感覚でいるように教えています。

■ヒーリング・ダンスというのはとても美しい表現ですね。
素敵なお話をありがとうございました。コースでお会いできるのを楽しみにしています。