待望の第二弾!! このマテリアルが一番面白い! ウイングメーカーの謎が徐々に明かされていく。

ウイングメーカーII〜現代の神話、エンシェント・アロー・プロジェクト

2,310円 (税込/本体価格 2,100円) 重版未定
23 ポイント獲得
ISBNコード 978-4-89976-086-3
ページ 456
判型 四六判 ハード
著者 WingMakersLLC
訳者 shima
監修者 大野百合子
発行日 2005-09-30

※shimaさん特別寄稿へ


あらすじ

北ニューメキシコのチャコ・キャニオンの近隣にある砂漠で、ハイキング中のニューメキシコ大学の二人の学生が奇妙な象形文字のようなシンボルが描かれた人工遺物を偶然発見した。その不思議な物体に触れると幻覚のようなものが誘発されたため、不安に駆られたその二人の学生は、ジャケットでその物体を包み、同大学で考古学を教えているスティーブンス教授の研究室を訪れた。
スティーブンス教授は、その物体が何か異様なテクノロジーの産物であると見なし、同僚の学者たちに何通かのEメールを送った。
スティーブンス教授の打ったEメールは、幾つかのキーワードが含まれていていたため、NSAの秘密の諜報機関である「エシュロン」によって傍受されるところとなり、そのメールは直ちにACIOへと転送された。ACIOとは地球外のテクノロジーの研究・複製実験を行っているアメリカ政府の非公式機関の名称である。
NSAのエージェントになりすましたACIOの職員によって、その人工遺物はこともなくACIOの手に落ちる。
その不思議な物体がACIOに持ち込まれてから3日目、分析チームはその物体の表面にミクロン・レベルの立体地図のようなものが描かれていることを突き止める。発見者である学生たちの証言とは裏腹に、研究員たちはその物体による幻覚作用を確認することができなかった。幻覚作用と、立体地図の関連を見極める為、ACIOは人工遺物が発見されたエリアへと急遽調査チームを派遣することを決定する。




謎の古代遺跡の発見へ

──第7章 ETCより
ネルダはトンネルの終わりにある黒い空間に向かって這い続けた。彼の膝は硬い石の上で痛みに疼いていた。
「出口が見えます」 ネルダは叫び、彼の呼吸は速くなり、心臓は胸の中で激しく打ち始めた。トンネルの淵は、大きな卵型をした部屋へと突き出していた。トンネルから床まで約2メートルの高さがあった。ネルダはトンネルの淵に立ち、驚きの中で懐中電灯の光で部屋の中を照らし出した。
彼の心臓は、更に激しく打ち続けた。
心臓の鼓動だけが彼に唯一聞こえる音だった。その部屋の景観に、流れる超現実的なサウンドトラック。それは彼がかつて見たこともない非常に複雑な石の構造物だった。
その部屋は、一番広い部分で約20メートルの幅があり、両端に向かって卵型に狭まっていた。楕円の一方の終わりに、今来たトンネルが部屋へと流れ込んでいた。部屋の反対側の終わりには、暗闇へと続く9メートルの高さがあるアーチ型天井のトンネルが口を空けていた。アーチ道を支える2本の柱が立っており、それぞれの柱には複雑なヒエログリフが華麗に施されていた。その部屋はドーム型をしており、もっとも高いところでは20フィートに達していた。壁、床、そして天井は完璧に滑らかに磨き上げられ、豊かなクリーム色の艶を放っていた。
ACIO内で繰り広げられる人間模様、
そしてロマンス




──第5章 イニシャル・コンタクトより
フィフティーンはテーブルの下に手を入れて、小さな黒い物体をつまみあげた。
彼はその装置を見ようと顔を近づけ、ゆっくりと微笑んだ。
ドアのノックの音がした。
「入りたまえ」
「お邪魔してすみません。マックギャビンとの面会をどう切り抜けたのかを知りたくて」
リー・チンだった。
彼女は足首までの丈がある赤いウールのスカートと、白いシルクのブラウスを着ていた。彼女のみどりの黒髪は、銀色の糸の格子でエキゾチックに束ねられていた。フィフティーンは彼女に見せようと、その小さな黒い物体をかざし、チェシャ猫のように不敵に微笑んだ。
彼女はテーブルの淵にフィフティーンの隣に座った。
彼女の足が旋盤のように完璧に回転し、スカートの細いスリットが分かれて象牙の足が露になった。
「あなたの顔からして、うまくいったようね」
「ああ」
フィフティーンが答えた。
「だが残念なことに、彼は我々を信頼していない」
フィフティーンは杖をとり、マックギャビンが仕掛けていった電子盗聴装置に破壊の一撃を加えた。

「エンシェント・アロー・プロジェクト」では前作では語られなかったACIO内での人間関係がふんだんに描かれているのも大きな魅力のひとつだ。ラビリンス・グループを構成する7人の長官たち、ACIOに疑念の目を向けるNSAとの駆け引きなど、ウイングメーカーのミステリーを取り巻く背景が徐々に明かされていく。
古代の予言と奇妙に符号する人類の近未来に関する驚愕のメッセージ。セントラル・レイスとは何か?彼らの真の目的は一体何なのか?
驚異の古代遺跡に発見にまつわる秘められた物語と、ウイングメーカーの正体に関する衝撃の結末。世界の舞台裏で展開される、「真の世界の姿」が遂に暴かれる!

──第16章「サヴァリアン・インテグラル」より
ネルダは前かがみになり、サマンサの口元に右耳を当てた。彼はサマンサの口からつぶやかれる言葉に全神経を集中して目を閉じた。
「我々は、あなたの中に二つの単語によって活性化されるコードを設定した。それは、サヴァリン・インテグラル。この時点より、あなたは我々のミッションに目覚める。そして、そのミッションに尽力するだろう。たとえ、それを理解していないとしても。コードは今、活性化された。あなたは目覚めたのだ。あなたは去らなくてはならない。リーアという名の少女を探すのだ。彼女は、母サラを通じてあなたの前に現れるだろう」





★ ウイングメーカー�より抜粋

発売以来、圧倒的な面白さで大勢の読者を魅了してきたACIOの脱走科学者と匿名女性ジャーナリストとの間で取り交わされたインタビュー。
次々と登場する実名の人物や組織名、不安を覚えるほどに率直に語られるその内容にますます目が離せない。




──インタビュー3より 一部抜粋
サラ:「ラビリンス・グループと民間企業が関わったもっと最近の例を何か挙げてください。私が知っている何かを?」
ネルダ博士:「私はあなたが今の時代で知っているいかなるものも考えることができません。ラビリンス・グループのテクノロジーが、ニューズウィークやタイムの表紙を飾ることはないのです」
サラ:「私は後で妥当性を確認する情報が欲しいだけなのです。トランジスタの話は面白いと思いますが、私が追跡調査できるものを何も与えません。私はショックレーがまだ生きているとは思えません。彼はまだ生きていますか?」
ネルダ博士:「まず第一に、もし彼が生きていたとしても、彼は決して彼の研究に対するSPLへの影響力を漏らさないでしょう。第二に、彼は約8年前に亡くなっております」
サラ:「では、どんな些細なものでも結構ですので、ラビリンス・グループが存在することを確認するものを共有できますか?」
ネルダ博士:「何もありません。あなたがラビリンス・グループへと辿り着ける手がかりは一切ないのです。私はそれを十分には強調できません。ラビリンス・グループが民間企業へとテクノロジーを濾し出す方法は非常に微妙なのです」
サラ:「それでも結構です。一つ例をお願いします」
ネルダ博士:「ラビリンス・グループは、あるコンピュータ・システムを開発しました。それを私たちはZEMIと呼んでいます。ZEMIの他に類を見ない特徴の一つは、遺伝子組み換えによる暗号化とデーター圧縮による情報記憶の新しい演算形態を土台にしたその情報構造にあります。それぞれの分野で大飛躍をもたらしたものは数学でした。そして、私たちはミグ29の設計に携わっていた科学者たちとそれを共有しました」
サラ:「ロシアですか? ラビリンス・グループはロシア政府と関係があったと言っているのですか?」

ウイングメーカーのもう一つの魅力は、その深遠な哲学体系にある。続く哲学論文では、新たなコンセプトと共に、壁画や音楽、詩など他のマテリアルと渾然一体となった新たな宇宙が展開されていく。

──哲学第4室より
精神はウイングメーカーの絵画のシンボルを発見し、魂にその意図を説明しなくてはならない。精神も魂も同じ言語を話さない。従って、精神は、テレパシーの方法で魂にシンボルの意図を説明しなくてはならない。
徹底的な精神の分析を行って、絵画の一つを調査せよ。
一度完了すれば、今やあなたはこの知識を獲得し、言語を用いずにその理解をもたらすことによって、あなたの理解を魂に翻訳するだろう。これは極めて概念的なものであるが、それはある目的の為にそのように設計されており、そしてその結果として生じる洞察は深遠で遠大なものだ。
何故ならば、その洞察は「マインド・ソウル・コンプリヘンション」が「不可解なもの」に対する精神の理解を豊かにする為に作動する方法を明示するからである。「不可解なもの」に対する理解は、魂から精神には流れることはなく、むしろ精神が魂に伝えること自体から流れるものなのだ。



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