体と心の不調、そのすべての原因は「睡眠」にあった!

睡眠障害は万病のもと〜ぐっすり眠ればすべての病気は治せる

2,052円 (税込8% 本体価格 1,900円) 在庫あり
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ISBNコード 978-4-89976-241-6
ページ 256
著者 福島学院大学大学院教授 心療内科医 医学博士 星野仁彦
発行日 2009-10-30

眠らせない社会

昼間から眠くて眠くてしようがない。あるいは、深夜になっても目が冴えて、なかなか眠れない。このような経験は誰にでもあるはずです。また、不眠による睡眠不足や昼間の眠気による体調不良や気力低下が、日常生活のみならず社会生活にも深刻な影響を与えることもしばしばです。しかし「眠ること」について、まだまだ無関心、無頓着であるのが現状です。24時間開いているコンビニエンスストア、深夜でも煌々と輝く街の灯り、テレビゲームにインターネットに深夜のテレビ番組と、まるで現代社会は人々に「ずっと眠るな」と強いているという感じさえします。その結果、「睡眠障害」に陥る人が後を絶ちません。いつしか肉体にまで症状が出てしまう。自分では原因が分からない。ついつい軽くみてしまう。それがやがて、取り返しのつかないところまで行ってしまうことも。つまり睡眠について学んでおくことは、私たちの体と心を、また暮らしを守ることと密接に結びついていると言えるのです。

本書の内容

本書は、福島学院大学教授で、精神医学の専門家である星野仁彦氏が、「睡眠障害」ついて判りやすく、それでいて広く、深く解説したものです。「睡眠障害」の指し示すところは、とてつもなく広範で、いろいろな症状として現れます。それなのに、誰もが「眠れないから不眠症だ」「寝過ぎるから過眠症だ」と単純な枠組に押し込め、それで良しとしています。睡眠自体、複雑でややこしいものなのに、そこから起きる睡眠障害が、こんなに大ざっぱでいいはずがありません。本書では、「睡眠障害」というものを細かく分類し、それぞれの症状ごとに、原因や治療法を示していきます。まず、睡眠そのもののメカニズムを探り、概観して見せます。たとえば、レム睡眠とノンレム睡眠との違い、植物にさえ存在するという体内時計について、ホルモンと睡眠との関連などなど。ヒトが、動物が「眠る」というのは、どのような状態なのか。次に、具体的な睡眠障害の症例について細かく解説していきます。普通に身の回りで聞く、不眠症、時差ボケなどから、最近話題になっている「むずむず脚症候群」やナルコレプシー、命に関わる睡眠時無呼吸症候群、躁うつやアルコール依存症による睡眠障害などなど。

本書を読めば、原因から症状から深刻度に至るまで実にさまざまな「睡眠障害」があることが判ると思います。そして、それらの睡眠障害の最初に表れる症状が、たいていの場合、「夜、眠れない」なのです。眠れるようにするには、どうしたらいいのか。そのことへのサジェスチョンも、医学的な対処法から民間療法、日常生活のレベルで取り入れられる工夫まで得ることができるのも本書の特長です。さらに、本書には、星野先生独特の問診法(「星野式根掘り葉掘り」と呼ばれる)によって、睡眠時無呼吸症候群に悩まされた男性の症状が事細かく紹介されています。

睡眠を甘くみてはダメ!(著者星野仁彦先生談)

現代人は五人に一人が睡眠障害を抱えているといわれます。とくに、日本ではその数が急速に増加している。また、大人だけでなく子どもにも睡眠障害が広まりつつあります。ところが、私たち医師でさえ、睡眠障害について知ろうとしないし、また、軽んじているきらいがあります。たとえば、「眠れない」と内科医のところに行ったところ、ほとんど問診らしい問診もせず、睡眠薬を処方されたという例は枚挙に暇がないでしょう。ここに、実は大きな問題が隠されています。

本書でもその点を詳しく書きましたが、確かに、睡眠薬への拒否反応が強すぎるのは間違いです。私は、一杯の寝酒よりも一錠の睡眠薬と言っているほどです。寝酒というのは、実はそれほど効率の良い睡眠をもたらしません。おまけに、必ずエスカレートし、やがて依存症さえ起こしかねませんから、要注意なのです。問題なのは、症状や患者による処方です。眠れない原因によって処方すべき睡眠薬は違ってきますし、あと、年齢によっても種類、量を変えるべきなのです。高齢者に成人と同量の睡眠薬を投与すると、せん妄を起こすことがあり、徘徊による転倒、骨折という事故も多発しています。

また、最近、問題なのは子どもたちの睡眠不足です。とにかく、年々、子どもの就寝時間は遅くなっています。データでは、高校生の五人に一人が午前一時以降に寝ているというのです。睡眠不足を感じている子は、小学生でさえ約六割もいます。こうした睡眠不足が肥満の原因になったり、ときに小児うつ病を引き起こしたり、ひきこもりにつながったりするのです。そうしたメカニズムについては、本書に詳しく書きました。

さらに、睡眠障害によって引き起こされた病気から交通事故や作業事故が生じることもあれば(過去の宇宙ロケットや原発事故にも関連しているという説もあります)、家庭不和や家庭崩壊にまで行き着くことかあるのです。

たかが睡眠と侮るなかれ、です。いまいちど、本書を読んで「眠る」ということの大切さを理解してください。

本書記載睡眠障害タイプ一覧

◎原発性(精神生理性)不眠症(睡眠へのこだわりが生んだ不眠症)◎時差症候群(欧州旅行より米国旅行が辛い理由)◎交代勤務睡眠障害(うつ病・心身症の原因となる)◎女性の月経、妊娠、更年期と睡眠障害(女性にうつ病や心身症が多い理由)◎睡眠障害を伴う身体疾患(痛みとかゆみは睡眠の敵)◎高齢者の睡眠障害(高齢者の五割に睡眠障害◎アルコール依存症に伴なう睡眠障害-寝酒は睡眠効率を下げる◎レム睡眠行動障害◎ナルコレプシー(昼間の睡眠発作を繰り返す人)◎周期性傾眠症◎子供、青少年に広がる睡眠障害◎器質性脳障害による睡眠障害(全く不規則な睡眠覚醒リズム)◎睡眠時無呼吸症候群(SAS)◎むずむず脚症候群・周期性四肢運動障害(睡眠時ミオクローヌス)◎睡眠関連疼痛性陰茎勃起◎睡眠覚醒リズム障害

著者紹介 星野仁彦(ほしの よしひこ)

1947年、福島県生まれ。福島県立医科大学卒業、医学博士。米国エール大学児童精神科留学、福島県立医科大学神経精神科助教授、福島学院短期大学教授などを経て、現在、メンタルヘルスセンター、福島学院大学福祉学部福祉心理学科教授。専門は、児童精神医学、精神薬理学など。大学では精神医学や精神保健等の研究・講義のかたわら、精神科医としても、アダルトADHD、BPD他、多くの患者の治療に精力的にあたっている。著書には、『知って良かった、アダルトADHD』『気づいてこどもの心のSOS』『依存症の真相』(ヴォイス)、『幼児自閉症の臨床』(新興医学出版社)、『医師のための摂食障害119番』(ヒューマンTY)、『ガンと闘う医師のゲルソン療法』(マキノ出版)他、多数。



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