特別対談「ECTON×SUGIZO」

愛に満ちた温かな智慧で私たちを包み導いてくれる一流のカウンセラー、エクトン。その叡智にふれることのできる待望の3冊目の本が、今春発売になります。今回は、アーティストとして世界を舞台に活躍、スピリチュアルに造詣が深く環境活動・平和活動のアクティヴィストでもあるSUGIZOさんとの対談。28年間、チャネルとしてエクトンと我々との架け橋をつとめるリチャードさんと、SUGIZOさんにお話しを伺いました。

■3日間のエクトンとのセッションを終えてみて、SUGIZOさんがいま一番リチャードさんやエクトンに伝えたいことを教えていただけますか。

SUGIZO
3日間の本当に贅沢な個人セッションでした。ありがとうございました。個人セッションなんだけれど、その中にさまざまな要素があって、個人的なこともあれば社会的な問題もあり、3日間の長い旅をしてきた感じですね。エクトンとリチャードは、昔から僕がイメージしているままでした。しいて言えば、エクトンがリチャードに入ってきたとき10〜20歳老ける感じで、エクトンが抜けたらリチャードがまた子どものような目になるのがおもしろいですね(笑)。

■リチャードさんはSUGIZOさんと会ってみていかがでしたか。

リチャード
アーティストとしてのSUGIZOさんは、あまりプライベートを表に出すような機会はないと思うのですが、今回、個人的な面からSUGIZOさんに接する機会をもらうことができたのはとても光栄だと思っています。そして、このプロジェクトによって得られた一番のボーナスは、SUGIZOさんの音楽にふれることができたことです。僕は彼の創る音楽が大好きなんです。
SUGIZO
うれしいですね。

■リチャードさんはかなり音楽がお好きだと伺っていますがSUGIZOさんの音楽はほかの音楽とは全然違ったんでしょうか。

リチャード
JMT。……ジャスト・マイ・タイプ(笑)。ちょうど自分の好きな音楽そのままがそこにあったという感じですね。ハードにギターが奏でられている部分もあれば、エレクトリックでトランス的な部分もあり、実にさまざまな要素が組み込まれていて、とてもすばらしい音楽だと感じました。
SUGIZO
光栄です。セッションの中でも話したように、僕はどちらかというと科学者的資質なんですよね。エクトンもセッションの中で指摘してくれたことですが、音楽を創るのは無から有を生み出す作業ではないんです。既にあらゆるマテリアルが存在していて、そこからどうやってチョイスしミックスして物を生み出すかということなんですよね。 その中でも、僕はできるだけ、まだ誰も試したことがない味を探したり、見たことのない色の組み合わせを探したりするのが好きなんです。すると新しいスタイルができることが多いんですが、それだけを追及し過ぎると心地よさとはかけ離れていく場合が多い。だから、懐かしさと新鮮さとをどうミックスするかが大事だと思っていて、リチャードはそのバランスを気に入ってくれたんだと思います。

■今回のセッションを受けてみて、SUGIZOさんがクライアントとして感じたエクトンのすばらしさを教えていただけますか。

SUGIZO
『ECTON』の本を読んでいるときもそう感じたんですが、エクトンは僕らの生きるこの現実の生活にちゃんと応用できる教え方をしてくれますよね。やはりそれがすばらしい。よりレベルの高いマインドを学んでステップアップするというのは大切なことなんですけれど、それが現実の生活に反映されないと意味が半減すると思うんです。僕らはこの物質世界を選んできているのだから、いま生きているこの現在をよりすばらしい方向に進んでいきたいですよね。いまから20年ぐらい前のスピリチュアルな学びというのは、現実がつらいから逃避する道でもあったと思います。でも、大事なのは“いま”をより豊かにすることだと思うんです。そういう意味で、エクトンのやり方は僕にとって、“ジャスト・マイ・タイプ”(笑)。
リチャード
JMT?(笑)
SUGIZO
エクトンの使うもののたとえもすばらしいですね。成功についてのセッションにしても過去世についてのセッションにしても、僕らが現実にヴィジョンを描きやすい比喩がどんどん出てくるんです。抽象的なことでも、具体的に僕らのヴィジョンに移し替えてくれるのがすごいと感じました。成功に関してのフィーリングがとてもよくわかりましたね。あと、いまは3人になった自分の息子たち(=inner children)についてもそうだし。

■では3日間の中でものすごい進化があったということですね。

SUGIZO
でも、とにかく急ピッチで詰め込んだという感じなので、これをちゃんと本にしてまず僕が読みたいです。この3日間は、「自分が吸収したい」という気持ちがあると同時に、「いかにエクトンから引き出せるか」というところにまずフォーカスした感じですね。
リチャード
その点に関しては、とてもよい仕事をされたと思います。エクトンが具体的にどのようなことを言ったのか自分にはあまり記憶はないんですが、ただはっきりわかるのはエクトンがSUGIZOさんとの交流をとても楽しんでいたということです。このコミュニケーションは、大学の教授が生徒に教えるようなやりとりではなく、人間としてのSUGIZOさんと非物質的な世界に存在するエクトンとの対等な対談という感じでした。
SUGIZO
僕は相当教わったと思っているんですけどね(苦笑)。
リチャード
それからもうひとつ、SUGIZOさんがたずねてくれた質問の中には、いままで誰も質問することがなかったような質問も含まれていました。ふだんチャネルしているときはとても深いトランス状態にいるんですが、SUGIZOさんがチャレンジ精神旺盛な質問をすると、「え!?」と驚いて、ちょっと目が醒めそうになるんです。すると、エクトンは「君が意識を戻すと質問に答えられないじゃないか、まあまあおやすみ」と言ってきました(笑)。エクトンとSUGIZOさんとのやりとりがあまりにもおもしろそうで、自分はトランス状態にあるものの少し目を醒ましてどんな話をしているのか聴き入りたくなったんです。 今回SUGIZOさんが聞いてくださった質問のひとつひとつが非常に意義深く、SUGIZOさんにとっても大事だし、読んでくれる多くの人々にとっても大事なものばかりでした。
SUGIZO
今回は本当にすばらしいプロジェクトで。僕が直接エクトンからいろいろな教えを受けたいという気持ちももちろんありますが、実は僕をスルーして多くの人にそれを伝えたい。僕が知りたいことは、そのままこの本を読むみんなに知ってほしいことでもあったんです。エクトンとコミュニケーションしながら、僕自身のプライベートな深いところと向き合うときもありましたし、後ろ側にいる何千人もの疑問が僕のところに降りそそいできて聞いたときもあるんです。リチャードはエクトンと僕らの架け橋だと思うんですけれど、僕も多くの人の架け橋だと思うんです。それは、僕の役目でもありますし。
リチャード
だから僕は、SUGIZOさんのことを日本のボノ(U2)だと思っているんです。スピリチュアルな活動家でもあり、政治的問題や環境問題に関する活動家でもあり、音楽の活動家でもあると。忙しいと思いますので、プライベートな時間が充分にとれればいいと願いますが。
SUGIZO
エクトンのおかげで、僕はもう時間をコントロールすることができますからね(笑)。
リチャード
すると、今回のセッションの最初に話した「時間とはどういうものか」ということに戻るわけですけれども。

■SUGIZOさんとしてはこの本を通じて多くの読者に伝えたいと思っていたことをエクトンに聞けたと思うのですが、リチャードさんとしてはいかがでしたか?

リチャード
僕はエクトンをチャネルする存在なので、ただのパイプ役でしかありませんでした。このプロジェクトの中で自分の一番大事な役割は、エクトンにとって本当にコミュニケートしたいことが交流できるよう肉体的に心地よい環境を提供してあげることだと思っています。もちろん僕自身、いろいろなことに関して自分なりの意見を持っていますが、この本は自分自身が主役のショーではないと思っていますし、それについてはとても満足しています。SUGIZOさんも僕も媒体でありチャネルする存在であり、二人がよい意味でパイプ役になってエネルギーをフォーカスしたり必要なところに届くようにしたりする役割を担っていると思うんです。

■先ほど驚く質問が多かったというお話がありましたが、これまで28年間チャネルとして第一線で活躍されてきたリチャードさんとしても、今回のプロジェクトでは初めての体験が多かったのでしょうか?

リチャード
そうですね。最初の2冊の本も、とてもいい本だと思います。ただ、その本ができた過程を振り返ってみると、その本の素材になったワークショップ自体はやったけれども、本の制作の過程には自分はまったくかかわっていないんですね。しかし、今回のプロジェクトというのは、まず本のもとになる素材を作るということから始まって、その目的ですべて進行していますから。
SUGIZO
しかし、エクトンの本はまだ2冊しか出ていないんですね。これからもっとたくさん読みたいですよね。

■今回の本はこれまでのワークショップの集大成のように充実したものであり、読んだだけでセラピストがいなくても自分自身でセラピーができ、カウンセラーがそれを参考に使うこともできますね。エクトンのカウンセリングの技法は、本当に感服するばかりでした。

リチャード
自分のワークは、どんな人にでも接していただけるものにしたいと思っているんですが、現在の価格では個人セッションを受けることが難しい方もいると思います。しかし、本を買うぐらいの余裕ならあるのではないかと思うんですね。自分の過去を振り返ってみたとき、スピリチュアルな道を歩む過程の中での大きな学びは、やはり何冊かの本からもたらされています。本という媒体は、すばらしいツールだと思うんです。 エクトンが肉体を持たない存在だと主張することはできません。しかしただひとつだけ、「エクトンがすばらしいカウンセラーである」ということははっきり言えると思うんです。
SUGIZO
エクトンがどこから来たかは問題じゃないんですよね。
リチャード
そう、どちらでもいいんです。だから、エクトンのそういったすばらしい資質をパイプ役として伝える役割を担えるのはとても光栄でありがたいと思いますね。
(並木由紀記:本書編集)
SUGIZO

1992年LUNA SEAのコンポーザー、ギタリストとしてデビュー。2000年末のLUNA SEA終幕後、ソロ活動を再開。音楽活動にとどまらず、映画、サントラ、役者、コンテンポラリー・ダンスの世界にも活躍の場を広げる。また、環境活動や平和活動に積極的に参加するアクティヴィストでもある。現在は「SUGIZO」としてのソロ・ワークの他、サイケデリック・ジャム・バンド「SHAG」、シャーマニック・エレクトロニカ・ユニット「S.T.K.」、究極のJ-ROCKバンド「S.K.I.N.」としても活躍。さらに伝説のトランス・ユニット「JUNO REACTOR」への参加、再結成を果たした「X JAPAN」への参加など多岐にわたる活動を世界規模で展開中。また一昨年12月24日東京ドームにてLUNA SEA復活LIVEをおこない大好評を得る。昨年7月23日にSUGIZOソロ作品の集大成的ベストアルバム「COSMOSCAPE(コスモスケープ)」をリリースした。

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