著者インタビュー「人生を賭けた“闘い”の歴史が、今、終わろうとしています」

大手マスコミが決して触れない、政治、経済、金融、テロや戦争、ヤミ社会など“世界と日本の闇”の事情を、ジャーナリストとして徹底的に追究してきたベンジャミン・フルフォード氏。「9.11同時多発テロ」の真相究明をはじめ、常に、“真実”を暴くために闘ってきたフルフォード氏の生き方とは? 彼は、命を懸けてまでなぜ闘うのか? その闘いの相手とは? そして、今後の予測される新しい世界とは?「この“闘い”も、もうすぐ終わるはず」と語るフルフォード氏に、新刊『闘う男(仮)』について伺ってみました。

――

今度の新しい本『闘う男=ベンジャミン・フルフォードという生き方=』は、どのような本ですか? 

ベンジャミン

一言で言うと、曽祖父の時代から私まで4代にわたり、気がつけばずっと同じ“闇の勢力”と闘ってきた、という闘いの記録です。そして、その長かった闘いも、今、終盤に近づいており、新しい世界がはじまろうとしている、ということについて述べています。

 また、読者の方も、今、この激動の時代を自分なりに“闘い”ながら生き抜いていることだと思いますが、それぞれの闘いに臨むための“闘いのマニュアル”なども紹介しています。

――

今まで、日本や世界の闇を暴く書籍をすでに20冊以上出されているフルフォードさんですが、これまでの本と違うポイントは?

ベンジャミン

まず、今回の本は、回想録のような形式で、自分の人生の半生を振り返りながら、見た事、感じたことを、そのまま書いているということです。 これまでの本は、ジャーナリストとして調べた内容を、客観的に記述してきました。提示する情報に対して、読者が自分自身で判断して欲しいので、私の主観はできるだけ入れないようにしていました。けれども、今回の本は、今まですでに書いてきた事件などについても、その時、自分がどう思ったかなど、自分の気持ちの部分についても言及しています。ベンジャミン・フルフォードとして、自らを語った、初めての本かもしれません。

――

フルフォードさんが、これまで闘ってきたものとは?

ベンジャミン

私は幼い頃から、外交官の父親について、メキシコやアルゼンチンなど海外を廻りながら、異なる人種や社会、異文化などに触れて育ってきました。このような特殊な環境の中で、常に自分の身近に、人種差別や貧困、環境破壊など、たくさんの“越えられない壁”と直面していました。 超えられない壁とは、とても単純な疑問なのですが、「どうして、この世界に人種差別があるのだろう?」、「どうして、世界に平和は訪れないのだろう?」、「どうして、貧困にあえぐ人々がいる一方で、飽食を貪る人々がいるんだろう?」などetc.。このように沸きあがってくる問題について、自分では解決できない不条理や悔しさを感じながら、大人になりました。

皆さんも同じだと思いますが、「弱いものいじめは許さない!」「間違ったことは、したらダメ!」など、幼い頃に学ぶ、単純で当たり前のことが、私の闘いの原動力でもあるのです。

 成人して日本にやってきた後も、ジャーナリストとして仕事をする中で、取材を通して、幾つもの疑問=壁が、やはり、自分の前に常に立ちはだかっていました。例えば、日本の闇といわれる、政治・官僚・企業・ヤクザの四角関係による汚職や横領、マス・メディアの嘘や裏側などがそうです。 けれども、あるきっかけから、世界の裏の問題を調べはじめたときに、今までの疑問のほとんど全てが、ある“闇の勢力”につながっていることがわかったのでした。実は、このことを発見したのは、ほんの、2、3年前なのです。

 そして、その闇の勢力こそが、“イルミナティ”と呼ばれる組織でした。そして、この本は、イルミナティとフルフォード家の闘いについてを、19世紀の曾祖父が生きた時代にさかのぼるところから語っています。

――

フルフォードさんの一家が、「ひいおじいさんの時代から闘ってきた」、ということについて、もう少し詳しく教えていただけますか?

ベンジャミン

曽祖父の生きた19世紀後半に、すでにロックフェラー家との対立があったのです。この、ロックフェラーこそ、イルミナティの中核メンバーです。 当時、曾祖父とロックフェラーは、お互いに製薬会社を興し、業界内での対立がありました。いわゆる、“良い薬屋”と“悪い薬屋”としての対立です。もちろん、偽薬を売っていたロックフェラーの方が悪い薬屋の方なのですが……。

すでに当時から石油利権を握っていたロックフェラー1世と、安価で便利な電気エネルギーに着目し、ゼネラル・エレクトリックに投資して、筆頭株主にまでなっていた曾祖父。ロックフェラー側からすれば、曾祖父の存在は疎ましかったのかもしれません。曾祖父は、不可解な交通事故で死んでしまったのですが、私は、この事故は、ロックフェラーによる暗殺ではないかと思っています。

――

「ある“きっかけ”から、世界の闇を調べはじめた」、とのことですが、このきっかけとはどのようなものですか?

ベンジャミン

「9.11同時多発テロ」です。当初は、アメリカ政府による自作自演説など全く信じていなかったのです。あまりに大きな嘘であったために、事件以降も数年間、全く疑うことすらありませんでした。けれども、この事件について、時間をかけて取材をすることによって、一連のテロ事件が全てアメリカ政府による捏造だということがわかったのです。そして、そのとき、私の世界観は変わりました。それは、「西欧の先進国は、その進んだ文明で、世界の発展途上国をリードしてきたし、これからもずっとリードし続ける」という世界観です。この世界観が崩れ去ったことは、私の人生を揺るがすほどの衝撃でした。その頃は、ちょうど日本の闇を暴く本を次々と執筆していた日々でしたが、それ以来は、このテロの背後にいた世界の闇の本丸であるイルミナティについての取材・調査を開始し、人生の全精力を傾けました。

 ちなみに、9.11については、『暴かれた9.11疑惑の真相』に詳しく述べていますが、今回の本では、9.11のその後について、2009年の最新事情なども追加しています(←(注)2月にアメリカで起きたテロで死んだ方の奥さんが乗った飛行機が落ちた話などです)。

――

イルミナティについて教えてください。彼らの目的は、何なのですか?

ベンジャミン

イルミナティとは、悪魔(ルシフェルという堕天使)を信じるルシフェリアン(悪魔教)の集団のトップに位置する秘密結社で、世界中のあらゆる組織を裏側から支配しています。

イルミナティは、「光あるもの」という意味ですが、その名前とやっていることとは裏腹。そして、その思想の大元は、今から5千年前の古代バビロニア王国まで遡り、その時代に生きていた遊牧民族たちの“人間を家畜として操り、管理する”という考えを基本としています。

 「神などいない、我々こそが神だ」と考える彼らは、人類を勝手に選別し、自分達以外の人間を排除しようとしていました。彼らの究極の目的は、「新世界秩序」を作ること。世界を1つの国家にして、人類を平和に導きたいと。しかし、そのためには、自分たちのような“良い人間”だけ生き残らせなくてはならない。このような、歪んだ“優生学”の考えに基づく彼らは、現在、地球上にいる65億の人口を20億人まで減らそうと、数々の計画を企ててきました。その計画こそが、HIVやSARS、鳥インフルエンザなどの疫病や戦争、テロ、経済危機、食糧危機や貧困、地震などの天災etc.です。もちろん、9.11も、彼らが第三次世界大戦を起すための1つのきっかけでした。

ちなみに、イルミナティには5人のリーダーがいますが、ロックフェラー、ロスチャイルド、エリザベス女王、ローマ教皇、そして、前米大統領であるブッシュの父、ジョージ・H・W・ブッシュたちです。ロックフェラーは「石油・軍隊」担当、エリザベス女王は、「穀物=食料」担当、ローマ教皇は、「宗教」担当などと、それぞれの役割を分担しています。

1ドル札にも描かれているピラミッドの絵の一番上にある“プロビデンスの目”が、まさに彼らの構造を現しています。彼らは33段階のランクに分かれており、彼らの1つ下にはフリーメイソンがいますし、一番下の階級には、皆さんも良く御存知のボーイスカウト、下から4番目には、「ロータリークラブ」などの団体も含まれていますが、これらの団体の上に、選ばれた13の団体があります。その団体には、米国の国防機関である「ペンタゴン」や、メディチ家の流れを汲む秘密結社である「300人委員会」、アメリカのイェール大学のエリートで結成され、麻薬と売春と武器の売買を牛耳る「スカル&ボーンズ」、そしてなんと、日本やオランダなどの“国家”さえも含まれています。

――

「“闘い”はもうすぐ終わるはず」とお考えですが、これは、何を意味しているのですか? また、未来の世界はどのように変化してゆくのか、今後の動向を教えてください。

ベンジャミン

今、イルミナティが世界の裏側で起こしてきた数々の悪行が、次々と暴露され、その事実が“表の側”に明らかにされてきています。ネットによる人類の共通意識の誕生を見抜けなかったことが彼らの一番大きな誤算でした。

 例えば、最近の世界不況と金融危機ですが、これも彼らが世界の支配権をめぐって争いを起こしたことの副作用なのです。ドルの発行権など、世界の金融を牛耳ってきた者が、その権利を手放したくないために、内紛を起こしています。これによって世界の血液の循環である金融が、一時的な機能不全に陥っているのです。

 けれども、近い将来、新しい金融システムが生まれようとしており、その時は、世界経済もよい方向へ向かってゆくと思われます。今の危機も、まさに出産に伴う陣痛に過ぎません。

 今まで、世界の人々が額に汗して貯めて来た貯金は、殆ど彼らに吸い上げられる仕組みとなっており、それらは、戦争や人類を洗脳するために使われてきました。今後、彼らが持っていた戦争利権が奪われ、失脚すれば、世界平和も可能になるのです。これまで、戦争のために使われてきたお金も、これからは、貧困や環境対策、科学の進歩に使われることになるでしょう。そうすれば、全ての人類が希望を持てるような、黄金の時代がやってきます。数千年の闘いもやっと終わろうとしているのです。

――
読者へのメッセージをお願いします。
ベンジャミン

今は、まさに時代の変わり目です。これから、第二次世界大戦の終わりや、ソ連崩壊をはるかに越える出来事が起こってきます。これからが、本当の世紀末といえるでしょう。古い世界しか知らない人は世界が“壊れる”と勘違いしているかもしれません。けれども、どうか、希望を持ってください。そして、これからはじまる、新時代における生き方について、皆さんも私と一緒に考えて欲しいのです。

ベンジャミン・フルフォード(Benjamin Fulford)

1961年カナダ生まれ。外交官の家庭に育ち、80年代に来日。上智大学比較文化学科を経て、カナダのブリティッシュ・コロンビア大学を卒業。その後再来日し、日経ウィークリー記者、米経済誌「フォーブス」アジア太平洋支局長などを経て、現在はフリーランスジャーナリスト、ノンフィクション作家として活躍中。主な著書に「アメリカが隠し続ける金融危機の真実」(青春出版社)、「世界と日本の絶対支配者ルシフェリアン」(講談社)「暴かれた9.11疑惑の真相」(扶桑社文庫)など多数。