【中健次郎】特別インタビュー第二弾『肉体・心を超え、虚(空)なる状態の入り口へ』

7月に第3回の開催を迎える、大好評の『中健次郎のオンライン気功教室・内なる生命エネルギーを活性化し、自己を整える』。
第1回・第2回は肉体や心にフォーカスした内容でしたが、第3回からは「虚(空)」、私たちの肉体を大きく超えた、目に見えない精妙な場<フィールド>に触れる段階に入っていきます。
より精妙な場とは?それが私たちの心身や人生にどんな影響をもたらすのか?
など、第3回気功教室の内容について、中健次郎さんにお話いただきました。

「虚」とは、ワンネスの世界?!

SJ
前回の第2回までの気功教室は、肉体や心にフォーカスしていたと考えていいでしょうか?

肉体というか、気功では「精気神(せいきしん)」と言うのですが、その中の「精」と「気」にフォーカスしました。

「精」というのは生まれ持った肉体的な生命力。
生殖エネルギーもその一つです。少し粗いエネルギーです。
それを練って微細なエネルギーである「気」と化し、更に「気」を練って「神」と化す。
「神」というのは高次元の意識エネルギーで、生命エネルギーのものすごく精妙なものです。

ここまでの「精気神」というのは個我としての心身に関係します。
それらを練って純度を高めていって「精気神」を超える。
次の段階では、「神」を練って「虚」に還るとなります。

「虚」というのは虚空の虚です。
個我を離れた、全体に満ちているもの。「空」と言っても良い。
そこからは個我を離れていますから、目覚めというかそういう世界にちょっとずつ近づいていく。
その辺りを実際に体験しながら高めていくことを、皆さんにお伝えしたいと思います。

第2回までは「精・気」、そして少し「神」のレベルに触れました。
次回はそこを超えていくための、入り口のところになります。
もちろん「精気神」も大事です。三つの宝、と言う位ですから。
それをおろそかにしてはいけないけれど、順番に段階を追って、次へ進んでいく、というのが進化のプロセスです。

SJ
「虚」という字は、字面から「何にもない」という印象を持ってしまうのですが、そうではないのですね?
はい。「空」もそうですが、何もないのではなくて、そこにはあまねく「何か」が満ちているのです。
SJ
表現できないから、「虚」と表現しているということですか?
そうです、表現できないから、無や虚、空と言ったりするのです。
SJ
スピリチュアル的に言うと、エゴのない世界とか,ワンネスとか、そういう理解の仕方でいいのでしょうか?
そうです、段々そうなってきますね。
SJ
この第3回で、いよいよこの「神」や「虚」の世界へ入っていくのですね!
ここからが本当の入り口ですよ!やっと門に入ったという感じです。
そこまでは門の外でうろうろしているのです(笑)。もちろんそれも大事なのですけどね。

自分の「場」が出来ると、悪いエネルギーの影響を受けなくなる

SJ
第3回は具体的にどのような内容になるのでしょうか?
肉体の中心のライン、気功では中脈といいますが、中脈や丹田を開いていきます。
そのようなところの詰まりやしこりや緊張などを全て外していけば、少しずつ「虚」や「空」と言われる状態に近づいていけるのです。
そうすると、自分の内にも外にも拡がった、球状の「場」が出来てきます。
第3回ではこれを学んで「虚」になりつつ、一つの目に見えない繭のような、綿菓子のようなエネルギー体の球をつくって、その球状のものを動かしていく修練も行います。
SJ
その綿菓子のような球は、自分にとっての何なのですか?

エネルギー体…自分の場といえばいいのでしょうか。
地球も大気圏に周りを囲まれているし、原子核の周りにも電子が飛んでいますよね。
みんな「場」があるのです。その自分の場を、精妙なエネルギーで満たしていきます。

肉体や心のエネルギーが精妙になっていくと、微細なもので包まれる感じになってきます。
最初は体が緩むだけでも体が軽くなったように感じますが、その精妙なエネルギーで自分の内側も外側も全てが満ちてくると、もっと軽安(きょうあん)さが増します。
そうなると、悪いエネルギーや波動の影響を受けなくなります。

(注)受講生が撮影した写真に、たまたま写りこんでいた白いもや。これが「場」なのだろうか。

SJ
自分が守られる空間が出来るということですか?
そうです。肉体的には免疫力が高まっていくと思います。
SJ
言い換えると、自分のフィールドが拡がるということですか?
そうです。それで他からの影響を受けにくくなるのです。
といっても、肉体を中心にしたものではありません。もっと微細なものです。
SJ
それが気功では「場」にあたるのでしょうか?
場のエネルギーと言ってもいいし、「虚」のエネルギーと言ってもいいと思います。
SJ
スピリチュアルでは場をフィールド、エネルギーフィールドと表現したりしますが、同じものと捉えてよいのでしょうか?
例えば、フィールドを光に満たすというような言い方をしたりするのですが…
はい、でもイメージだけにならないようにすることが大事です。
光に満たすと思ってしまうと、イメージに偏ってしまいます。
もっと実質的なものが満ちてきます。
SJ
それは自分で感じられるものなのですか?

目には見えませんが、感覚として解るようになります。
動くときには、球の中心があり、球の中心が動くと、周りの場がみんな動きます。
その場の中で腕も肩も足も動かされているし、実は体の内側すべての場所、お腹の中とか腰の中、肩の中、胸の中等も動いています。

目に見えない場の中心が動いたら、その中心の近くも遠くも、見えている肉体の部分も、目に見えない肉体の外側の場もすべて動いている。
「内外相合」といいます。
精妙なエネルギーが動くと、肉体のリラックスレベルも、もっと深まってきます。

SJ
中先生の気功教室に出て、一緒に動きを行っていると、その感覚がすごく解る感じがします。
そうですね。それだけ、みんな私の場の中に入っているということです。

リラックスすればするほど「場」は広がる

SJ
先生のように修練されていると、場はより広くなるのですか?

そう、段々と広くなります。そしてリラックスすればするほど拡がっていきます。
詰まりや緊張を溜めている人は、場が拡がっていません。
あるいは欠けていて、内側に凹んでしまっている。
そういったところが病んでいくのです。
でも、心身の詰まりや緊張などが軽減したときに、それがふわっと拡がります。
大事なのは、それらをいかに解放していくかです。

いくらでもリラックスは深まるし、そうすると周りにエネルギーも意識も拡がります。
それが本来の私たちの状態で、気功もヨガも太極拳も、そこに戻っていくための手段です。
その状態に戻っていければ達人になれるのですが、多くの方は肉体レベルの健康だけを求めて終わってしまいます。

肉体は粗いエネルギーなので感じやすいです。
最初は、痛いとか動きにくいとか、肉体の感覚からでないと入っていけません。
先ずはそこから入ってそれらを解放していき、その後もっと精妙な気のレベルを感じ取り、だんだん解るようになる。
そこから更に解放していくと、場のような自分の実質的なエネルギーの広がりが出来てきます。

意識にも色々な捕らわれや条件付け、価値観や信念体系など、いろんなものが自分の中にありますが、通常は中々自分で気づけませんよね。
それを自分で観照することを続けていくと、気づけるようになっていきます。

そうやって心と体を超えて、拡がっていく。
いろんなしこり、塊、緊張、そういったものを溶かして肉体と心を超えていき、「肉体でも心でもないものが自分だ」という実感が持てるようになるのです。
単なる身体健康法で終わっては勿体ないんです。

肉体を通して自分で体感しながら、段階を上がっていく

SJ
気功を実践していくにつれ、自分の中の不要な信念体系や制約みたいなものも、だんだん取れていきますか?

はい、気付いていき取れていきます。
みんな気付くように作られているんですよ、人生そのものも、この物質世界そのものも。 真実に気付いていった人は、自分を偽って何かしたり、信念体系に捕らわれたり、価値観が違う方向にいったりすると、かならず体も反応してきます。
そこで無視をすると、心身の不調や病気になっていく。

気付くことができれば、再び軽くなっていくのですが、なかなか出口が解らないんですよね。
そして、対症療法だけをしてしまうのです。

本当はこの宇宙、世界は、皆に気づきを与えるために色々なものを与えてくれているのです。
すべての出来事は、真実に目覚めるための宇宙からの恩寵です。

気功をやっているとそういうことがわかります。
そしてどのレベルもありがたいのです、肉体レベルでも意識レベルでも。
最初から意識や虚のレベルだけにフォーカスしてしまうと、バランスが悪くなってしまうことが多いです。

SJ
意識やイメージの世界だけにならないように、肉体にも一緒に取り組まないと実態が伴わないのですね。

そうです。気功や太極拳の良い点は、肉体を通して自分で体感しながら段階を上がっていけるところです。
また、人と触れ合いながらできる。
自分だけの世界じゃ無くて、互いに触れ合いながら共に成長していく。
だからうまくできているかどうかをチェックしやすいのです。
ボディーワークがないと、本当にできているかのチェックがしにくいので、なんとなく出来ているような気がするところで止まってしまう。

自分よりもっとリラックスしてエネルギーも拡がっている人が居たら、触れただけでも実感できます。
相手にふわーっと溶け込まされて、自分は何もできなくなるので。

SJ
中先生のクラスを最初に対面で受講したとき、先生のフィールドに引きこまれて、身体が「ころん」って簡単に転がされてしまうのを体験させていただきましたが…
そうそう、それです。
SJ
あれは本当にびっくりしました。
ああいうことを体験すると、なんか違う、自分が今までの知っていた世界よりももっと精妙な世界があるんだなと実感できると思います。自我意識が強すぎて実感できない人もたまにはいますが、それもOKです。良し悪しはありません。
SJ
第3回で扱う内容は、チャクラにも関わりあるのでしょうか?
チャクラと捉えてもいいかもしれませんね。
大事なエネルギー体のセンターです。気功では丹田と言います。
胸の中心の中丹田、眉間の奧の上丹田、下腹部の中心の下丹田、そして尾骨とかを中心にしてエネルギーセンターを開発していくと、だんだん一つの中心のまわりが球状のエネルギーになっていく。
そしてそれが自然と拡がり、虚の世界に近づいていくのです。
SJ
中心というと、第2回では、脊髄の浄化がありましたね。
そう、洗髄ですね。
あれはエネルギー体の中心軸の浄化と関係があります。
中が詰まってしこりになっていたり、緊張があったり、そういうものを解放するのは本当に重要です。
それが進むと潜在意識が清まり、今度はもっと広がりのある世界に拡大していくことが可能となってきます。
SJ
これまでの講座(第1回、第2回)では、健康的に強くなったり、周りがどんなに大変な状態でも平安を保っていられる、ストレスに負けにくくなる、ということにフォーカスしていました。
次回はこれに加え、更に深く整えていく事で、真我への目覚めに近くなっていく、ということでしょうか?
そうです。肉体や心を超えた真の自己に近づいて、それを実感認識していきます。
最初にお話したように「精気神」は肉体の中の世界です。今度は、それを超えた世界に少しずつ入っていきましょう。
急に一気に目覚めるものではないですよ(笑)
たとえ一気に目覚めたとしても、普通はそれが定着しません。
やはり正直にあるがままの自分と向き合うワークが必要となってきます。

気功で自らを整えれば、直観や閃きも良くなっていく

SJ
気功で自らを深く整えることを続けていれば、記憶力や直感力も良くなっていきますか?
いろんな方面で脳の働きが良くなりますが、特に閃きや直感力が冴えてきます。
虚なる世界は、全体とひとつになっていくわけですから、個人の経験や学んだ知識からではなく、全体としての知恵が出てくるのです。
ふっと閃いたり、全体にとって役立つ直感が降りてくるようになります。
勿論、個人の人生にも役立ちますが、やってくる閃きは、小さな自分のためだけの知恵ではないのです。
SJ
「宇宙の叡智に繋がる」などと表現することがありますが、そういうものが体を通して培われていくから、イメージの世界では終わらないということですね。実感をともなっていく。
そうです。実際、具体的な人生でもいろんな意味でその直感が働いて、現実がスムーズになりますよ。
すーっと宇宙全体が応援してくれる感じが、解ってきます。
直感を信じていけばいい、というのが体感として理解できますから、更に直感が働くようになります。
普通は信じていたり信じていなかったりするので、あまり直感が役立ちません。
SJ
第3回のセミナーは、今回初めて気功をされる方、始めてこのシリーズを受ける方でも受講できますか?

もちろん大丈夫です。
ただ、第1回・2回を受けて練習した方と、掴める割合はどうしても違ってしまいますね。
段階を踏んで整えていったほうが、より多く受け取ることができると思います。

あとは、こういうお話もしながら、皆さんが真の方向性を掴むことができるようにしてお手伝いしたいと思います。
どういった方向に行けば良いか迷っている方や、方向が定まらず、結局同じレベルをぐるぐるまわっている方が多いように見受けられるからです。
ちゃんと方向性を確認しつつ、体験しながら証悟していくことが最も近道だと思います。

虚なるものに戻っていくほど、受け容れる力も増えていく

「理法平等」といいますが、理はことわり、法は、実際の体の動かし方や練習方法などの、修練の方法です。
これは、両方平等、両方大事なのです。法だけだと方向性がなく、解らなくなる。
理だけでも、修練がなければ、やはり頭だけ、知識だけで終わってしまうのです。
理と法を共に高めていき、成長していくのがベストだと思います。

次回の講座では、最初は中心軸を整えて、深くエネルギーセンターを開発し、次に、「虚」なるものや、中心と場のエネルギーを感じながら動く、いくつかの短い型をしていく予定です。

遠隔気功ももちろんやります。
皆さんが虚なるものに戻っていけばいくほど、皆さんの受け容れる力も増えていくんですよ。
こちらが送ったエネルギーに共鳴するのです。

肉体意識の強い粗い波動では、精妙で微細な高い波動がきても、あまりわからないのです。
それでも中に浸透しているんですけど、ご本人は自覚できないかもしれません。

SJ
できれば第3回を受講される前に、初めての方は第1回、第2回を録画受講していただいた方がいいかもしれませんね。
以前受講された方も、録画を見て復習してご参加いただけるとよいですね!
そうですね、解りやすいし、受け取りやすくなると思います。
SJ
ありがとうございました。第3回の開催を楽しみにしています!

(2021年4月収録)

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