【トリシア・カエタノ】インタビュー「あなたの魂を癒し、強さを取り戻すために大切なこと」

あなたの魂を癒し、強さを取り戻すために大切なこと

退行療法のパイオニアとして、今もなお世界中の現場でセラピストとして活躍しているトリシア・カエタノ氏。
今回は、多次元的な癒しの重要性について伺いました。

多次元的な癒しをもたらす“統合セラピー”

■トリシアさんは退行療法という分野において、26年間活躍され、ヴォイスでは統合セラピーを教えてらっしゃいますが、そのセラピーについて教えていただけますか?

トリシア:
はい、私たちを形づくる要素はさまざまなものがあるのに、例えば家族、幼少期の体験、教育、とりまく環境などね、でもよりよくなるためには、あるひとつの方法しかないとか、スピリチュアルな目覚めをするためにはこの方法しかないというのは非現実的です。
私たちは多次元的な存在ですから、セラピーやヒーリングを行うときも多次元的な形で行う必要があるわけです。
セラピーというのは、セラピストとクライアントさんとの間でダンスを踊るような感じ。
テーマや手法もその時どきに違ったものであって、ダンスをするような形で臨機応変に対応していかなければいけないのです。
そういう意味で、さまざまなツールや手法、メソッドというのがなければ難しいですよね。
ですから、この統合セラピーにはさまざまな手法があるのです。
ホリスティックに、マルチなレベルに対応していくという手法です。

■たくさんの先生に学びに行かないと学びきれないことを、トリシアさんのところに来れば、一度に学ぶことができるということでしょうか?

トリシア:
そうですね。
ただし、それぞれの深みというのを全部網羅できるかと言ったら、そうじゃないかもしれない。
ゲシュタルトとかサイコシンセシスだけでも、実際には2年間ぐらいかかるコースですから。
でも、いろいろな手法に触れる機会というのは得られますし、それらの手法を、実際のセラピーにどのように取り入れればいいのかということは学べます。
そして、トレーニング全体を通して、自分自身というのを本当に見つめるような作業や、自分の進化した部分を見ていく作業というのが常に続いていきます。
それから、実習を通して実用的なツールをしっかりと地に足の着いた形で学んでいく、その3つですかね。
単なるセラピーとか概念だけを学ぶだけではなくて、自らがそのテーマに沿ってそれを体験し、クライアントに使うときにどのようにしたらいいのかを具体的に学べるのです。

クライアントの持つ問題を癒し、強さを取り戻す

■それでは、この手法の特徴を教えてください。

トリシア:
クライアントが、ただその問題に対処するだけじゃなくて、その人の強さを強化するということを同時に行っていきます。
そうすると、クライアントは自身が持つ完璧さというものを、しっかりと所有できるようになってきます。
私たちは、トラウマが起きたとき、その部分を隠したり封じ込めたりしてその先の人生を歩もうとします。
しかし、その封じ込めたエネルギーというのは、残ってしまうんですね。
それだけインパクトのあるエネルギーで、そういったトラウマというのは、本当に原始的な我々の生き残らねばいけないというその部分が持っているようなトラウマです。
だから、まったく思考がないようなものも含まれています。
つまり深い催眠状態、いわゆる、人がすごく受動的になってしまうような状態ではなく、どちらかというと、変性意識状態ぐらいの感じで進めていきます。

■そもそもマインド体験とは、どんなことですか?

トリシア:
私たちのマインドというのは、例えば、今世の幼少期、子どもの肉体だろうが、その過去世の今の身体とはまったく違う身体も、何ら変わらないものとして体験します。
なぜならマインドは変性意識状態にあるとき、時間軸を直線的な形ではとらえていないからです。
結局、トラウマというのが、その後の振るまい、行動に影響を及ぼしている。
だからこそ、さまざまなところにそういう要素があるので、前世療法だけではダメだし、インナーチャイルド・ワークだけでも不十分ということになってしまう。
退行療法というのは、問題の原因に行く。
それがいつの時代の肉体において起きたかではなくて、単にその体験があったところに目指して行く。
だから、セラピスト側も、過去にさかのぼることも、未来の方を訪ねることもできるという意識を持っていたほうが良いのですね。

決してクライアントをコントロールしないのがこのセラピー

■よく催眠療法との違いについて質問されるのですが、いかがでしょうか?

トリシア:
取り組み方そのものが催眠療法とは違います。
セラピストが決してクライアントのプロセスをコントロールしないというスタンスです。
もちろん、すべてのヒプノセラピーが、そういう形で「コントロール」に重点を置いているわけじゃないと思いますが、例えば、食べ方が早すぎるということで悩んでいる女性がヒプノセラピーのセラピストを訪ねたことがありました。
セラピストは彼女を受動的な深い催眠状態に入れて、「これからあなたは、もっともっとゆっくりと食事ができるようになりますよ」と、指示を与えました。
そして、彼女は家に帰り食事をして、半分ぐらい食べたころに、今までよりも遅く食べているということに気づきます。
でも、彼女には『コントロールの問題』というのがそもそもあり、それを治したいがためにヒプノセラピーを受けたのに、早く食べるというその癖がなくなっていると気づくと、自分の行動を誰かにコントロールされたようで、逆に苛立ちを感じてしまったのですね。
そして、また、元通り早く食べるようになってしまったということがありました。

■とても深い問題ですね。

トリシア:
そう、今の例でも分かると思うんですけども、結局、その早く食べてしまうというそこだけが問題じゃなくて、彼女の中には、その「コントロール」という根本的に違う問題があるので、結局、何かを自らがコントロールしてないと嫌だと言わせる彼女には、何らかの恐れが根底にある。
例えば、幼少期に、何らかの恐れを抱き、そうなってしまうような形に導いた出来事がある。
早く食べてしまうというのは、原因ではなく、結果にしか過ぎない。
だから、そこだけを治しても、変えても意味がない。
だからこそ、統合セラピーという形でいろいろな側面から解決していく必要があるのです。

■多次元的な癒しは魂にとって重要なんですね。本日はありがとうございました。