監修者栗原弘美さんインタビュー

チャック・スペザーノ博士の新刊書籍

チャック・スペザーノ博士の
こころを癒すと、からだが癒される。

本書監修者、ビジョン心理学マスタートレーナー
栗原弘美さんに聞きました

 現代における最新の心理学として、またワークを行うことで変化や結果が得られる心理学として、絶大な信頼と多くの注目を集めているビジョン心理学。その提唱者であるチャック・スペザーノ博士が「身体と意識の関連性」についてまとめあげた新しい本が、8月下旬に出版されます。これまで主に人間関係についての多くの書籍を著してきたチャック博士が、今なぜこの内容の本を発表するのでしょうか。「ヒーラーでもありカウンセラーでもあるチャック博士の、長年の研究の成果がこの本です」という、ビジョンダイナミックス研究所の栗原弘美さん。どうやらこの本には、チャック博士の並々ならぬ熱い思いが込められているようです。トレーナーとして、またビジネスパートナーとして、チャック博士と長年関わってきた栗原さんに、この本の内容とその上手な活用法などについてお聞きしました。

●意識で身体を癒す、誰もがヒーラーになれる
 栗原さんによると、チャック博士は「私だけが癒す力を持っている特別な存在なのではありません。誰でも自分を癒し、人を癒すことができるヒーラーなのです」といい、「その癒す力は、心と繋がることで促進される」という考えを持っているといいます。今回新しく出るチャック博士の本は、まさに「誰でもヒーラー」であることに気付かせてくれる内容のもの。「意識で身体を癒す」という医学の分野に踏み込んだその内容は、長年の経験から得た研究成果として、確信をもってまとめられています。
 例えば、「喘息は悲しみの結果として発症します。通常は母親との癒着が関係しています」「貧血は、自己の感覚の喪失、自分が弱い存在である、不十分であると感じ、受け取る能力に欠けていると思うところから起こります」というように、「世界はあなたの心で起きていることを映す鏡である」というビジョン心理学の原則を使い、病気やケガがどのような潜在意識、無意識を表しているかをわかりやすく紹介しています。現代の医学では、「ストレスが原因」と診断されることが多い痛みや病状。その根本的原因についてはあいまいなままで終わってしまうことが多いものですが、この本では「ストレスの下にどのような潜在意識や無意識が隠されているのか」という部分にまで光があてられ、そのことに気付くことで、生き方の修復や改善に影響を与えるものになっています。このように、具体的な病気、ケガなどを、循環器系、消化器系などに分類して約100項目を説明! さらに、読者が自分で使えるワークも項目別に紹介され、その活用度は200%のまさに実用書といえます。 

●医療関係者の協力と助言で実現した画期的な書
 こうした「身体と意識」の因果関係を、チャック博士はどのようにして得てきたのでしょうか。「チャック博士が長年行っているセミナーでは、体の不調を訴える人がとても多いのです。その原因をさぐるためにカウンセリングを行うのですが、ほとんどが『人間関係』と『自分自身をどう見ているか、どう扱っているか』という問題に起因していることがわかってきました。そして、その問題を改善すると、症状が良くなる諸例が多く出ています。そうした長年の研究をまとめあげたのが、今回の本の内容です。ですからこれは単なる空論ではなく、長年のカウンセリングを積み重ねてこそ得られた、研究成果なのです」と栗原さん。「もともとチャック博士は、人を助けたいという気持ちがとても強い方で、クライアントの話は五感全てを使って聞いていきます。そのような素晴らしいカウンセリングから、家族間の問題や子供の頃の問題、先祖から伝わっている事情、過去生での問題など、その根本原因がはっきりと見えてくるのです」。このようにしてチャック博士が出した意識と身体の因果関係に、今回はビジョン心理学を学んだ看護師さんの医学的な裏付けを取りながらまとめられたといいます。

●自分自身の深い部分に気づき、身体に自然な変化を生み出す
 この本の素晴らしい点は、その内容の深さ、斬新さのみならず、自分で自分の深い部分に気づくことができ、そのことで身体の症状に自然な変化を生み出していけるところです。栗原さんはその「気付き」について、「自分を攻撃しないで気付くことが大事ですね。それができない人は、『これから成長する自分』なのだとして、完璧ではない自分を丸ごと愛することを心がけてみてください」とアドバイスしてくれました。

●他人への活用では、相手を思いやることが大切
 まさに多くの人が知り得たかった「身体と意識の関連性」。実用書となるこの本を、上手に活用する方法はあるのでしょうか? 
 「私が一つだけ心配しているのは、この内容を学ぶと、病気の原因が明らかになるため、それを病気の人に伝えたいと思う人がいるはずです。その場合、注意してほしいことがあります。病気の人はそれでなくても辛い状態であるのに、『あなたがこうだから病気になったのよ』と、教えてあげるのは辛さを倍増させるだけ。そういう使い方をするために、この本があるのではありません。苦しむ人を助けたい場合は、自分がその人の心になり、その人の代わりにワークをするという方法をおススメします。思いやりをもって、その人の心になり、繋がってみると、病気の苦しみがわかります。そして、その下にある原因がわかるようになったとき、そこで愛を送るワークをしてみてください。そうすることで、相手の方は癒しが受け取れるのです」と栗原さん。苦しむ人を癒してあげたいという気持ちが大きければ大きいほど先走ってしまいがちですが、この栗原さんのアドバイスは、まさに私たちが「愛を与えるヒーラー」であることを思い出させてくれるもの。そしてチャック博士がいう「その癒す力は、心と繋がることで促進される」ことを、実践するチャンスとなるようです。
 子供のいるご家庭では、「足が痛い」「咳が出る」などの子供の症状や訴えをできるだけ聞き、その気持ちを汲んでいくことが何よりも大切だといいます。症状が軽いうちに実践していくことで、それだけ早い回復もみられるようです。また、読者が実際に自分で使えるようなワークが紹介されていますが、このワークを併用することでさらに効果があがるといいます。「病気の原因を理解するのはこの本で。そして実際のワークについては、この本の他にも『癒し大全』などを使ってみるのもいいですね」。
 さらに、医療とのスタンスについては「悪い部位を治しても、身体全体の調子が悪いという人がいます。ホリスティックに患者を診る医療がまだ少ないのが日本の現状のようですね。でも、私たちは医師の手の技を信用し、その力を借りていくことが大事です。医療という科学的療法と一緒に心の癒しを行うことこそ、有効な病気克服法だと思います」。

●身体の改善だけでなく、より健康になるためにも
 病気の人だけのものではなく、健康な人はより若くなっていける(!)というこの本は、「ぜひ、『家庭の医学』の隣においてどんどん活用してほしい」という栗原さん。また、「病気になったことは、人生の新しい1章を生きるチャンスです!」という栗原さんの言葉は、前向きな気持ちこそ、この本を活かす最も大事なファクターであることに気付かせてくれます。
 感情や心、意識というものが、これほど身体に影響を及ぼしているという事実を、私たちはどこかで気付きながら、通り過ぎてきた部分があるような気がします。「身体に出ているサインを、心と意識、感情の使い方という観点から見直していくことで、心身共に本当の健康になってほしい」と願ってやまないチャック博士の長年の思いが、たっぷりと注がれた一冊。心の問題をクリアにすると病気も半減すると言われていますが、この本は、今その重要性が叫ばれている「予防医学」にも大いに役立っていくことでしょう。
 ハワイの先住民たちは、家族の中に病人が出ると、自分たちが抱える日頃の恨みつらみを告白する、家族の集いを開くと聞きました。家族ひとりひとりがきれいな気持ちになると、病人の痛みが軽減するのだそうです。「許し、受け入れていき、きれいな心になってはじめて、その人を助けることができるのですね」と栗原さん。ネガティブな感情は「環境汚染」となり、周囲にも悪影響を与えていくといいます。自分の感情や意識のエネルギーというものを、この本をヒントに深く見つめてみることもおススメです。ビジョン心理学が、いかに現代に活きる心理学であるかが、この本によって実感できる人も多く出てくることでしょう。
 「今、もう一度、私たちが授かったこの身体を、意識して大切に使ってみてください。慈しんで、愛して、感謝して大切に使っていくのです。そして周りで苦しんでいる人を助けていってほしい。そのために、この本を活用してください」と、笑顔輝く栗原さんからのメッセージです。
 
 
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